人気ブログランキング | 話題のタグを見る

「危険なメソッド」イタくて、スキャンダラスな史実。

[デヴィッド・クローネンバーグ] ブログ村キーワード
「危険なメソッド」イタくて、スキャンダラスな史実。_a0014708_1853880.jpg
 ジークムント・フロイトとカール・グスタフ・ユング、精神医学の世界じゃ非常に名の知れたこのお2人。そんなに…って言うか、全然そちらの分野に詳しくない吾輩でも名前ぐらいは知っているこの2人と、1人の女性のスキャンダラスな関係を描いた舞台劇を、何とあのデヴィッド・クローネンバーグ監督が映画化。「危険なメソッド」(ブロードメディア・スタジオ)。はい、「鍵泥棒…」なんかより、はるかにあぶないメソッドでございました(^^;。

 
 1904年、スイス・チューリッヒの病院に勤める若き精神科医のユング(マイケル・ファスベンダー)は、18歳の女性患者ザビーナ(キーラ・ナイトレイ)に、精神分析学の大家であるフロイト(ヴィゴ・モーテンセン)の提唱する“談話療法”を実践。その結果ユングは、ザビーナの幼年期の記憶を辿り、彼女が抱える性的トラウマの原因を突き止める。ユングの治療によって快方に向かったザビーナは、医師になることを目指し、ユングも彼女をサポートする。しかし、やがて2人は医者と患者という一線を越え、互いに愛しあうようになってしまう。このことが、師弟のような関係にあったフロイトとユングの間にも、微妙な亀裂を生じさせていく…。


 クローネンバーグ監督作品としては、珍しいくらいに(?)『キレイ!』な映画です。20世紀初頭の、風光明媚なチューリッヒやウィーンを再現した美しいロケーションには、ホント目を奪われます。“ハエ男”“スキャナーズ”のような“飛び道具”は一切出てきません。ハイ(^^;!但し、そこで繰り広げられるのは、昼ドラ顔負けの“超ドロドロワ~ルド”!ユングとザビーナが魅せる“倒錯の世界”には、思わず引いて…もとい、引き込まれてしまいました。特にあの可憐なキーラちゃんの体当たり艶技による“ぶってぶって姫”には、思わず吾輩目がテン!に…。猛烈なエロさと、あまりのドMっぷりに、吾輩『これはひょっとすると、トンでもなくイケないモノを見ちゃってるんじゃないだろうか?』という、何とも言えない背徳感に苛まれてしまいました。いやあ、恐いです。戦慄です。この手の映画でこんな感覚に陥らされてしまうとは…。恐るべし、クローネンバーグ!

 クローネンバーグ映画の常連となりつつある、ヴィゴ・モーテンセンですが、今回は非常に重厚で地味なキャラながら、抑えた演技でも、その存在感はたっぷり!歳を重ねてホントにいい“役者”になったな~って、実感させられます。対する今が“旬”のマイケル・ファスベンダー。今回は“七三分けにメガネ”という、これまでに無い、こちらも地味な風貌でしたが、彼もまた確かな演技力の持ち主であることを、実証してくれています。ただの売れっ子ミーハー俳優ではございませんね。そんな2人を遥かに凌駕してしまっている、エロさ満開のキーラ嬢。この3人による“神経がヒリヒリして火傷しそうな演技合戦”は、本当に見物です。

 フロイトとユングの心の葛藤や、考察を描いたチャンとした真面目な映画なんですよ!決してエロだけの映画じゃないんですよ!でも、ゴメンなさい。吾輩今回は、どうしてもそっち(エロい方(^^;)にばかり目が行きっぱなしでございましたので、こんな感じになっちゃいました…。イイよね!モノの見方は人それぞれなんだから!

 「危険なメソッド」は、10月27日(土)~全国順次ロードショーです。鬼才・クローネンバーグが描く、スキャンダラスな“史実のドラマ”を、あなたも是非!映画館でご覧ください。

~追記~
 今回、キーラ嬢の見事な(?)“貧乳っぷり”に改めて気付かされました。彼女はこのことを、何ら気にしていない(むしろ誇りに思っている節が…)んだそうですが、見てるこちらは…(爆)。


危険なメソッド@ぴあ映画生活

危険なメソッド - goo 映画
危険なメソッド - goo 映画



ランキング参加中
“ポチッ”と、よろしく!↓
人気ブログランキングへにほんブログ村 映画ブログへ
by mori2fm | 2012-10-24 12:09 | 映画評 外国映画 カ行