「殿、利息でござる!」こんな映画やったんや!

[殿、利息でござる!] ブログ村キーワード
a0014708_22575986.jpg
 実話がベースの歴史物。「殿、利息でござる!」(松竹)。さして予備知識も入れずに、『コメディっぽいのかな~』ぐらいの軽~い気持ちで見に行ったのですが、なんとこれが!驚きの映画でございました。


 江戸時代中期の仙台藩は、財政が逼迫していた。その藩から“伝馬役(てんまやく)”という役を負わされていた吉岡宿の住民は、年々苦しくなるお役目の“持ちだし”に疲弊し、町を逃げ出す者が後を絶たなかった。町の将来を危惧した造り酒屋の穀田屋十三郎(阿部サダヲ)は、お上への直訴を試みるも、京都から帰ってきた茶師・菅原屋篤平治(瑛太)に阻止される。知恵者である篤平治は、『藩に大金を貸し付け、その利息を毎年のお役目に充てる」という奇抜なアイデアを十三郎に披露。しかしその計画には千両(約3億円)もの金が必要とあって、夢物語と自嘲する篤平治だったが話を聞いた十三郎は、これを何とか実現せんと極秘裏に町の仲間を募り、金集めに奔走するのだった…。


 “主演・阿部サダヲ、瑛太、妻夫木 聡竹内結子と並んだら『ん?この組み合わせは「なくもんか」と同じ(妻夫木君は出てませんが)やん』それに『羽生クンが殿様役で出てくる』とかいう話題や、あのチラシ・ポスターのビジュアルからして、明らかに“歴史物のコメディ映画”と思い込んでいたのですが、これがまたトンでもなく“エエ話”なんでございます。吾輩劇中何度か“うるっ”ときてしまいました。まさか、この映画で泣かされるなどとは予想もしておりませんでした。『困窮した藩の財政、それを更に下層の者に負担を課し、それを受ける者達が如何に苦しかったか』そういった辺りのことを、わかり易く丁寧に(しかもくど過ぎる事無く)語られていますし、『コメディ映画ではない』とは言いましたが、決して悲壮な歴史物語ではなく、実にユーモラスな機知に富んだお話として、楽しんで見る事が出来る“娯楽映画”に仕上がっています。千両などという大金を作るために彼等は如何に動いたか?町のため、人のために、私利私欲を捨てて如何に生きたか?そういった話が、家族愛、郷土愛を絡めて、非常に素朴にしかし感動的に描かれています。
 原作者の磯田道史さんが、この話が記録された「國恩記」という書物を読んで感動し、それを「無私の日本人」という本に書き上げ、それを読んだ中村義洋監督がこれまた感動され、『町を救うために破産するほど私財を投げ打ち、遺言は「人に話すな」こんな人がいた、ということを伝えねばならない、今の日本を辛うじて救っているのは、こうした精神なのではないか…』と、いう思いからこの映画を撮ることになったんだそうです。ベースとなった物語も素晴らしいですが、この映画の製作に絡むお話も中々に素晴らしいですね。その作り手側の思いは、ひしひしとスクリーンから伝わってきました。
 作り手のみならず、これまた一線級が揃ったキャスト陣も皆さん素晴らしい!前述の主演・4人のみならず、脇を固めるベテラン陣の存在感にはオーラすら感じられました。特に山﨑努さんの演技は、涙なくしては見れません。ホントに素晴らしい!あと、意外(失礼!)だったのは千葉雄大 クン。これまでの単にチャラい感じは一切封印して、真面目な若侍を熱演しておられます。彼がキャスティングされてるから、コメディかな?とも思ってたんですが、ホント失礼いたしました。相変わらずの松田龍平(^^;、西村雅彦さん辺りも、イイ感じで効いてます。それから羽生クン!決して“バカ殿”ではございませんでした(^^;!ちゃんと台詞もあって、なかなかカッコイイ“殿様”でしたよ!

 後世に語り継いでいきたいお話だと、吾輩も本当に思いました。老若男女色んな人に見ていただきたいですが、特に若い世代の皆様に見ていただきたいです。日本の古き良き慣習、知恵、人間性、そういった物を楽しみながら見て、学ぶのに最適な映画になっていると思います。教科書では教えてくれない…、正に日本の知られざる歴史の1ページです。
 やはりイイ映画は当たるんですね、公開初週ランキング第2位!東宝さんに勝ってる!松竹さん、久々のヒットですね(^^;。

 「殿、利息でござる!」は、ただ今公開中です。他者を思いやる気持ちの究極的な形、無私の心、素朴な素朴な“日本人の心意気”をあなたも是非!映画館でご覧ください。


映画『殿、利息でござる!』 - シネマトゥデイ

殿、利息でござる!|映画情報のぴあ映画生活



ランキング参加中
“ポチッ”と、よろしく!↓
人気ブログランキングへにほんブログ村 映画ブログへ
[PR]
トラックバックURL : http://moricinema.exblog.jp/tb/22825956
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Tracked from 映画1ヵ月フリーパスポー.. at 2016-05-19 23:11
タイトル : 殿、利息でござる!
評価:★★★★☆【4.5点】(11) 泣いて笑って最後はハッピーエンド!まさかこの映画で泣けるとは... more
Tracked from 佐藤秀の徒然幻視録 at 2016-05-19 23:41
タイトル : 殿、利息でござる!
借金をなくさなければ、日本は滅びるpart2 公式サイト。磯田道史原作、中村義洋監督。阿部サダヲ、瑛太、妻夫木聡、竹内結子、寺脇康文、きたろう、千葉雄大、橋本一郎、中本賢、西 ...... more
Tracked from **☆(yutake☆イ.. at 2016-05-20 01:28
タイトル : 映画『殿、利息でござる!』★“無私”のドタバタに笑い心打..
  作品について http://cinema.pia.co.jp/title/168121/ ↑あらすじ・配役はこちらを参照ください。   ・ 原作:磯田道史「無私の日本人 」 ・大和町のHPです→ コチラ   殿様にお金を貸して利息を取る! ――そもそも、すごい発想です。 ^^;   村人が、貸すお金...... more
Tracked from 日々“是”精進! ver.F at 2016-05-20 05:26
タイトル : 劇場鑑賞「殿、利息でござる!」
無私の心… 詳細レビューはφ(.. ) http://plaza.rakuten.co.jp/brook0316/diary/201605150000/ 無私の日本人【電子書籍】[ 磯田道史 ]価格:630円 殿、かねささでござる!価格:540円(税込、送料別) ... more
Tracked from パピとママ映画のblog at 2016-05-20 14:13
タイトル : 殿、利息でござる!★★★★
『武士の家計簿』の磯田道史が江戸時代に貧しい町を救うために奇想天外なアイデアで藩主に立ち向かった実在の商人の知られざる感動歴史秘話を綴った評伝『穀田屋十三郎』を「予告犯」「残穢【ざんえ】 -住んではいけない部屋-」の中村義洋監督、「舞妓 Haaaan!!!」「夢売...... more
Tracked from ノルウェー暮らし・イン・原宿 at 2016-05-20 18:14
タイトル : [「殿、利息でござる!」☆舛添さん観てください
歴史家・磯田道史による評伝「無私の日本人」に収録されている一編「穀田屋十三郎」を映画化したと後で知って納得。 まさかのこんなに泣ける人情映画だったとは!!ハンカチ用意するの忘れていて、焦ってしまったわ。... more
Tracked from 勝手に映画評 at 2016-05-20 22:41
タイトル : 殿、利息でござる!
江戸時代中期の1770年代に仙台藩の吉岡宿の領民が、仙台藩に1000両という大金を貸し付けて、その利息を持って宿場の繁栄を目指したという事実に基づく作品。 正直、あんまり期待しないで見に行ったんですが、いい意味で期待を外されました。意外に良かったし、勉強になり...... more
Tracked from 象のロケット at 2016-05-22 08:14
タイトル : 殿、利息でござる!
今から250年前の江戸時代。 金欠の仙台藩は百姓や町人へ重税を課し、破産と夜逃げが相次いでいた。 さびれ果てた小さな宿場町・吉岡宿で、町の将来を心配する十三郎は、知恵者の篤平治から宿場復興の秘策があると打ち明けられる。 それは藩に大金を貸し付け利息を巻き上げるという、逆転の発想! 水面下で千両(現在の3億円)もの大金を集める、前代未聞の頭脳戦が始まった…。 時代劇。... more
Tracked from ペパーミントの魔術師 at 2016-05-22 18:23
タイトル : ポスターと予告に騙された。大真面目な感動の実話。〜「殿、..
このポスターの阿部サダヲを見たら、コメディかと思うじゃないですか。 最初のほうの瑛太との掛け合いこそクスクス笑うとここそあるものの、 大真面目な人情ものでございました。いやがっかりしたわけじゃない。 でも淡々と、話が進んでいったような気もしました。 『...... more
Tracked from ノラネコの呑んで観るシネマ at 2016-05-23 22:20
タイトル : 殿、利息でござる!・・・・・評価額1650円
これが庶民の生きる道。 江戸時代の仙台藩で、百姓たちが藩にお金を貸して利息をとったという、実話ベースの物語。 森田義光監督で映画化された、「武士の家計簿」で知られる歴史家・磯田道史による「無私の日本人」の中の一編「穀田屋十三郎」が原作となっている。 ポスターではちょんまげが銭になった阿部サダヲが、鋭い眼光で睨みつけているが、これは庶民の財テクの話ではない。 藩から押し付けられた労...... more
Tracked from だらだら無気力ブログ! at 2016-05-24 00:04
タイトル : 殿、利息でござる!
まさかこんな心打つ作品だったとは・・・。... more
Tracked from みはいる・BのB at 2016-05-24 12:07
タイトル : 『殿、利息でござる!』('16初鑑賞50・劇場)
☆☆☆☆☆ (10段階評価で 10) 5月14日(土) 109シネマズHAT神戸 シアター8にて 16:00の回を鑑賞。... more
Tracked from メガネ男子は別腹☆ at 2016-05-24 21:50
タイトル : 映画 『殿、利息でござる!』 感想
思っくそ羽生結弦きゅんの殿様目当てで『殿、利息でござる!』を観てきました(`・ω・´) オカンと映画観に行くの何年振りだよwオカンは渋々…って感じだったのに、蓋を開ければオカンが面白かったと大喜びで、私は「殿、出番があっという間でござる!」連呼してましたw... more
Tracked from ★yukarinの映画鑑.. at 2016-05-25 16:28
タイトル : 殿、利息でござる!
2016/05/14公開 日本 129分監督:中村義洋出演:阿部サダヲ 、瑛太、妻夫木聡、竹内結子、寺脇康文、きたろう、千葉雄大、橋本一郎、中本賢、西村雅彦、松田龍平、草笛光子、山崎努、羽生結弦 これも世の貯め、人の貯め。 STORY:江戸中期、財政の逼迫(ひっぱく)した仙...... more
Tracked from 西京極 紫の館 at 2016-05-25 22:25
タイトル : 殿、利息でござる!  監督/中村 義洋
【出演】  阿部 サダヲ  瑛太  寺脇 康文  妻夫木 聡 【ストーリー】 江戸中期、財政の逼迫した仙台藩が領民へ重税を課したことで破産や夜逃げが続出し、小さな宿場町・吉岡宿は困窮し切っていた。このままではダメだと考える商人・穀田屋十三郎と同志たちは、藩に金...... more
Tracked from ドラマでポン at 2016-05-26 11:23
タイトル : 映画「殿、利息でござる」☆☆☆☆☆
羽生結弦がカメオ出演で、西村雅彦も出る、なんて私得!と、ほくほくと劇場に出かけて泣かされてきました(^^;;;) 親子で観たい、いい話。聞いてないよー、阿部サダヲ主演のコメディ ...... more
Tracked from 映画的・絵画的・音楽的 at 2016-05-31 20:50
タイトル : 殿、利息でござる!
 『殿、利息でござる!』を渋谷シネパレスで見ました。 (1)予告編を見ておもしろそうだと思って映画館に行ってきました。  本作(注1)の冒頭では、「これは本当にあった話」と字幕が出て、先代の浅野屋甚内(山崎努)が、貨幣を壺の中に投げ入れてニタっと笑い、次い...... more
Tracked from ケントのたそがれ劇場 at 2016-06-06 11:58
タイトル : 殿、利息でござる!
★★★★ 製作:2016年 日本 上映時間:129分 監督:中村義洋  タイトルをはじめとして、ちょん髷が銭で繋がっているポスターや、出演者の顔ぶれから想像して、本作はてっきり喜劇だと思い込んでいた。確かに多少笑いを誘うシーンもあったのだが、想像していたよ... more
by mori2fm | 2016-05-19 23:01 | 映画評 日本映画 た行 | Trackback(18) | Comments(0)

我が娘にそっくりな“かぁたん” (from「カッパの飼い方」)


by mori2fm