「ふきげんな過去」ひと夏の冒険だ!

a0014708_11393618.jpg 
 “なんてったってアイドル”小泉今日子と、今や日本映画界を背負って立つ“ミューズ”二階堂ふみの豪華W主演が実現!「ふきげんな過去」(東京テアトル)。退屈な女子高生を襲った、ひと夏の衝撃。人の過去と未来ってのは、思わぬところで交錯するんですね~。


 毎日が死ぬほど退屈でつまらない、でもそこから抜け出すことも出来ないでいる女子高生・果子(二階堂ふみ)。商店街の喫茶店に通っては、その店に出入りする黒い帽子の謎の男・康則(高良健吾)を観察し、『彼なら他の世界へ連れて行ってくれるのではないか?』と空想を巡らす日々を送っていた。ある夏の日の午後、そんな果子と家族の前に、18年前に死んだはずの伯母・未来子(小泉今日子)が突然現れる『あたし生きてたの』。未来子は果子の母の姉で、爆破事件を起こした“前科持ち”。戸籍も無く、しかも何者かに追われているらしい未来子は、しばらく匿ってほしいと家族に嘆願。家族は果子の部屋に未来子を居候させようとする。しかし納得のいかない果子は更に苛立ちを募らせる。この死んだはずの伯母の出現によって、退屈だった果子の夏休みがにわかにザワつきはじめる…。


 作家、劇作家、演出家、脚本家、俳優そして劇団の主宰と、誠に多彩な顔を持つ前田司郎さんの長編映画第二回監督作品。どこにでもありそうだけど、それでいてちょっと変わった感じの人達の単調な日常。そこで鬱屈した日々を過ごしていた女子高生が、突如やって来たまさに“爆弾”のような女性と絡まり、生活していく中で、本当にひと皮剥けるまでの夏の日の冒険を描いた映画。そう、“冒険映画”です。作中、未来子、果子、そして従姉妹のカナ(山田望叶)の女性三代・3人で夜中に舟で川に漕ぎ出すシーンや、手製の爆弾を爆発させるシーンがあるのですが、まるであの「スタンド・バイ・ミー」を彷彿させるな~と、吾輩は思ってしまいました。この“女性三代”のシーンは、監督インタビューによると、同じ女性の45歳、18歳、10歳という年齢の断層で、普通は決して交わらない物を、映像で並べて表現したかったんだそうです。う~ん、そう言われるとなるほどな~と思える場面ですね。本来、明るい未来に向かって希望を持って生きている筈の女子高生が“果子(=過去)”。突然過去からやって来たのに、何のしがらみも無く、明日を見て生きている“未来子(=未来)”。この意味深なネーミングにも唸らされます。

 高良クン演じる“謎の男”が実は全然謎じゃなかったり、果子の取った思わぬ行動が、トンでもない結果を招いたり、板尾さん演じる果子の父の手の指が実はエライことになってたり、一見そば屋にしか見えない果子の家族が営む店が『それ、どんなんやねん!』ってツッコミたくなる設定の店だったりと、平坦そうに見えるストーリーの中身は、結構起伏に富んだ“家庭内アドベンチャー”になっています。はい、だから“冒険映画”です。

 主演の2人は言うまでも無く輝いています!キョンキョン(←通じますか?この呼び名??)は確かに歳をとったとは思いますが、やっぱりこの人は死ぬまでアイドルなんだな~と、思わされました。具体的に何が?って聞かれても困るのですが、何と言いますか、もおオーラが…ハイ…。対するふみ様、いやあ~、ホントに上手ですね。文句なしに若手No.1女優(ベタな言い方やなあ)さんでしょう。先日みた「オオカミ少女と黒王子」のキャピキャピ女子高生もアリだとは思いますが、やっぱり彼女にはこういう路線を極めてもらいたいと思いますね。それから脇を固める曲者役者陣も、みんなイイ味出してます。しかし、板尾創路がお笑い芸人だった(過去形??)なんて、若い人は知らんでしょうね(^^;?あと“シティボーイズ(大竹まこときたろう斉木しげる)奇跡の揃い踏み”も実現しております。この映画、なかなかに凄い!

 「ふきげんな過去」は、6月25日(土)~全国ロードショーです。たかが夏の冒険、されど…!女子高生と蘇った伯母が織り成すひと夏の“摩訶不思議アドベンチャー”をあなたも是非!映画館でご覧ください。

映画『ふきげんな過去』 - シネマトゥデイ

ふきげんな過去|映画情報のぴあ映画生活



ランキング参加中
“ポチッ”と、よろしく!↓
人気ブログランキングへにほんブログ村 映画ブログへ
[PR]
トラックバックURL : http://moricinema.exblog.jp/tb/22933562
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Tracked from 象のロケット at 2016-06-27 10:14
タイトル : ふきげんな過去
女子高生・果子の家は、東京・北品川でエジプト風豆料理屋「蓮月庵」を営んでいる。 そこへ突然、伯母・未来子がふらりと帰って来た。 果子の母サトエの姉である未来子は爆破事件を起こした前科持ちで、18年前に死んだはずだった。 未来子は「あたし生きてたの」と言い「しばらく匿ってよ」と、勝手に居候を決め込む。 果子はそんな未来子に苛立ちを隠せない…。 ヒューマンドラマ。... more
Tracked from 或る日の出来事 at 2016-06-29 22:52
タイトル : 「ふきげんな過去」(舞台挨拶つき)
舞台挨拶つきの上映をゲット! ネットで発売日に買えたのだ! 奇跡!... more
Tracked from 映画的・絵画的・音楽的 at 2016-07-26 20:51
タイトル : ふきげんな過去
 『ふきげんな過去』をテアトル新宿で見ました。 (1)予告編を見て面白そうだと思い、映画館に行ってきました。  本作(注1)の冒頭は、東京湾近くの運河が見えるところ(注2)。  カコ(二階堂ふみ)が不機嫌そうな面持ちで運河の縁に立っていす。そこへ、ギターを背負ったヒサシ(山田裕貴)がやってきて、「なあ」とか「ねえ」とか言って彼女にまとわりついています。  ヒサシが「ここ海だからいないよ」と言うと、カコは「運河」と応じます。さらに、彼が「海水が混じってるんだから、ワニなんかいない。本当にいると思っ...... more
Tracked from パピとママ映画のblog at 2016-09-02 18:15
タイトル : ふきげんな過去 ★★★
前作「ジ、エクストリーム、スキヤキ」で映画監督デビューを飾った人気劇作家の前田司郎が、映画オリジナル脚本で挑む監督第2作。小泉今日子と二階堂ふみを主演に迎え、退屈な日々を送る女子高生と、突然現われた死んだはずの伯母が織りなす可笑しくも切ないひと夏の物語...... more
Tracked from 元・副会長のCinema.. at 2016-09-03 06:00
タイトル : 「ふきげんな過去」
 ハッキリ言ってカス。存在価値なし。まさに観ていて“不機嫌”になってしまう映画だ。監督と脚本を担当した前田司郎とかいう輩は極限的にアタマが悪いのだが、それ自体は別に驚くようなことではない。無能な奴は世の中にいくらでもいる。問題は、そんなチンピラにカネを...... more
Tracked from 佐藤秀の徒然幻視録 at 2016-09-03 07:58
タイトル : ふきげんな過去〜埴谷雄高「死靈」風
公式サイト。前田司郎監督。小泉今日子、二階堂ふみ、高良健吾、板尾創路、山田望叶、兵藤公美、山田裕貴、大竹まこと、きたろう、斉木しげる、黒川芽以、梅沢昌代。そもそも未来 ...... more
Tracked from 映画批評的妄想覚え書き/.. at 2016-09-03 12:58
タイトル : 『ふきげんな過去』 東京の川でワニを探す
 『ジ、エクストリーム、スキヤキ』の前田司郎監督の第2作目。  前回取り上げた『葛城事件』も演劇界出身の監督のものだが、前田司郎監督も劇団「五反田団」の主宰者。ただし味わいはかなり異なる。『葛城事件』の重苦しいテーマから比べると『ふきげんな過去』は日常的な風景を描いているし、かなりゆるい感じの作品になっている。  女子高生の果子(二階堂ふみ)は死ぬほど退屈な夏休みをもてあまし...... more
Tracked from 映画と本の『たんぽぽ館』 at 2016-09-03 19:49
タイトル : ふきげんな過去
ふきげんな果子 * * * * * * * * * * 小泉今日子さんと二階堂ふみさんがつくり出す ちょっぴり不思議な雰囲気のストーリーです。 女子高生・果子(二階堂ふみ)は、何にも興味が持てず、やる気がない。 死ぬほど退屈な毎日を送っています。 そん...... more
Tracked from atts1964の映像雑記 at 2016-09-03 22:10
タイトル : ふきげんな過去
2016年作品、前田司郎監督、小泉今日子、二階堂ふみ、高良健吾出演。 大都会と下町が隣接する北品川。 いかにも不機嫌そうな果子(二階堂ふみ)が運河を睨んでいる。 毎日が死ぬほど退屈でつまらない女子高生の果子。 どうして運河を見ているかと言うと、そこには赤ん坊をワニに食われたと言っている女が毎日運河にいるからだった。 ワニなどいるわけがない、彼女もそう思っているが、なぜかここに来てしまう。 テレビのニュースでは、アメリカ大使館が爆破されたニュースを報道している。 果子...... more
Commented by atts1964 at 2016-09-03 22:12 x
独特な世界観が楽しかった。ふみちゃんとキョンキョンなんで、しっかり喧嘩シーンが入っていて見せ場でしたね。
あの川原の廃屋が夢があった。
こちらからもTBお願いします
by mori2fm | 2016-06-23 22:42 | 映画評 日本映画 は行 | Trackback(9) | Comments(1)

我が娘にそっくりな“かぁたん” (from「カッパの飼い方」)


by mori2fm