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「ラ・ラ・ランド」これは傑作!素晴らしい!

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「ラ・ラ・ランド」これは傑作!素晴らしい!_a0014708_20265959.jpg 本年度アカデミー賞で、13部門・14ノミネート。本命中の大本命!「ラ・ラ・ランド」(GAGA)。“ミュージカル映画”って言うと、拒否反応を示される方もおられますが、果たしてこの映画を好きになれない人なんているんでしょうか?


 夢を追う人々が集う街、ロサンゼルス。女優志望のミア(エマ・ストーン)と、ジャズピアニストのセブ(ライアン・ゴズリング)。2人の出会いは、渋滞中の高速道路で最悪の形で幕を開ける。しかしその後、幾度か偶然の出会いを重ね、言葉を交わすうちに2人はすっかり意気投合。女優になる夢を語るミアに、『いつか自分の店を持ち、好きな時に好きなジャズを弾く』という夢を語るセブ。2人は互いの夢を応援し、そして恋におちる。幸福の絶頂の2人だったが、セブは生活のために不本意ながらも加入したバンドが大ヒットを飛ばし、いつしか超多忙な身に。夢を諦めてしまったかのようなセブに不審感を募らせるミア。2人の間には、すれ違いの日々が続き、そして…。


 ↑のようなストーリーが、1年の間に起こる(具体的には冬~秋)のですが、正直お話としてはとてもシンプルな“よくある話”なんですよ。男女が出会い、恋におちる。最初は幸福だけど、やがて夢と現実の狭間で揺れ、衝突。そして2人は互いに好き同士なのに…。っていうような本当に“よくある話”です。この“よくある話”を彩っている、“音”・“色”・“映像”・“音楽”・“ダンス”といった様々な要素が、絶妙なサジ加減でブレンドされて、1本の映画として完成しているのですが、それがもお素晴らしい!吾輩はもお何度となく、ハートをスクリーンの向こう側へ持っていかれてしまいました。
 具体例で言うと、オープニングの高速道路を使ったダンス・シーン!渋滞中の高速道路の車の上で、運転していた人々が突然歌って踊り始めるんですが、これがもお圧巻!の一言。観ているうちに気付くのですが、このシーンを何とワンテイクで撮影してるんです!もお『どないして撮ったんや~!?』って言いたくなる、この魔法のような圧巻のオープニング・シーン(実際、高速道路を封鎖して、わずかな時間で撮りあげたらしいです。凄い!)でいきなりハートを思いっきり鷲づかみされてしまいました。そしてその後も続く夢のような映像(丘の上でセブとミアが踊る踊る!←コレもワンテイク!プラネタリウムで恋におちて踊る!etcetc…)、と、どこの男女にでも“よくある話”にグイグイ惹きこまれ、気が付くとまさに夢のような時間を過ごしていました。そしてラストにスクリーンに展開される“究極のタラレバ物語”にもお、号泣!あ~もお、ホンマによ~くわかる。ホンマに“よくある話”。でもホンマに哀しい、泣ける~。あ~ダメだ~!吾輩最初から最後まで大騒ぎ(^^;。

 この素晴らしいミュージカル映画を撮ったのは、デイミアン・チャゼル監督何と若干32歳で本作が監督3作目(!?)。この監督を有名にしたのは、言わずと知れた前作の「セッション」(いやあ~、恐かったですね~。シンバルが空を飛ぶんですよ!当たったら死にますて!)。で、実はチャゼル監督は本作「ラ・ラ・ランド」が撮りたくて(企画を思いついたのは10年以上前…、これぞ正に“構想10年!”(^^;)その資金を集めるために「セッション」を撮っちゃったんだそうです。その思惑は見事に成功し、この素晴らしい映画が世に出ることになったのです。
 この映画、何が凄いってお気付きかと思いますが“オリジナルのミュージカル映画”なんですよ。近年ヒットしたミュージカル映画、「オペラ座の怪人」「シカゴ」「NINE」なんてのは、舞台で大ヒットしたミュージカルを、映画化していたのですが、本作はそれらとは違い、正真正銘“オリジナルのミュージカル映画”です。それでいてこの完成度の高さ!スタッフ・キャスト共に本当に素晴らしい仕事をされたと思います。もお賛辞の言葉以外出てきません。
 こんなに書きまくると、映画好き以外には案外とっつき難い映画なのかな?とも思われるかも知れませんが、そんなことはありません。誰が見ても楽しめて、哀しめて、本当に夢中になれる。そんな映画に仕上がっています。ミュージカルと言いましたが、全編最初から最後まで歌い続けているわけではなく、会話のシーンもあってキチンと物語も描かれています。そして主演の2人がまたイイんだわ。エマ・ストーンが夢を追い、好きな男の夢も応援する健気な女の子を好演。そしてライアン・ゴズリングは、演奏のシーンを3ヶ月の特訓の後に、吹き替え無し(!)で全て完璧にこなしたんだそうです。役者魂ですね~。この2人の演じるミアとセブが、本当に見ていて幸せそうで心から応援したくなる嫌味のないカップルなんですよ。それだけにラストの辺りはもお泣けて泣けて…。そして2人以外にも、グラミー賞シンガーのジョン・レジェンドや、「セッション」でオスカーに輝いたJ・K・シモンズが、短い出番ながらイイ味出してます。

 「ラ・ラ・ランド=LA LA LAND」とはロサンゼルス、主にハリウッド地域の愛称なんだそうで、更には『ハイになる』『夢の国』といった意味があるそうです。言葉のとおり、全編是ロサンゼルスの風光明媚な映像が満載。コレ見ると必ず行ってみたくなりますね~、ロス!そして全編を通して鮮やかな色使いの衣装が、スクリーンに花と咲きます。原色を大胆に使い切った衣装の数々は、新しいのにどこか懐かしい、まるで40年代~50年代の映画へのオマージュを彷彿させ、我々の目を飽きさせません。
 更に全編を彩る音楽!ジャズは勿論、'80Sやダンス・ナンバーからオーケストラによる荘厳なスコアまで、全ての音楽が映画の中で息づいています。吾輩的にも本作のサントラは大当たりで、ただ今ずっと“ヘビーローテーション状態”でございます(^^;。でもやはりこれは絶対に、映画と合わせて見ていただきたいですね。


 「ラ・ラ・ランド」は、いよいよ今週24日(金)~ 全国ロードショーです。絶対大好きになれる映画です。保障します!ですから是非!映画館でご覧ください。それからアカデミー賞は日本時間2月27日に発表です。こちらもお楽しみに!

~追記~
 先日とあるシネコンのロビーにて、よく映画を見ていそうな男性2人がチラシをみながら会話していました。曰く『「ラ・ラ・ランド」は見いひんわ。俺、こういう“ミュージカル映画”嫌いやから。お、「トリプルX」おもろそうやん…』だそうです。ああ、残念。このままでは、彼は人生確実に損しちゃいますよ。悪いことは言わん「ラ・ラ・ランド」見てみなさい。絶対好きになるから!


映画『ラ・ラ・ランド』 - シネマトゥデイ

・ラ・ラ・ランド|映画情報のぴあ映画生活


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by mori2fm | 2017-02-20 22:58 | 映画評 外国映画 ラ行