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「容疑者Xの献身」TVとは、別物!

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 原作読んでません。TVドラマも、チョこっとかじったくらいです。東野圭吾原作「ガリレオ」シリーズの映画化。「容疑者Xの献身」(東宝)。事前に観た人から『泣けるで~』と聞かされ、吾輩『???』このシリーズって確か、福山雅治の軽妙洒落な“なりきり演技”がウリの、少し軽めのお話じゃございませんでしたか?


 管内で身元不明の顔をつぶされ、指紋を焼かれた男性の他殺体が発見され、所轄の刑事・内海薫(柴咲コウ)は、応援に来た本庁の草薙(北村一輝)達と共に捜査を開始。男性の死因は絞殺。程なく死体の身元は富樫(長塚圭史)という無職の男と判明し、別れた元妻の花岡靖子(松雪泰子)が捜査線上に浮かぶ。しかし靖子には、富樫の死亡推定時刻にアリバイがあり、捜査は難航。草薙と内海は、帝都大学理工学部物理学科の准教授・湯川学(福山雅治)に捜査協力を依頼。最初は興味を示さなかった湯川だったが、容疑者が美人であること、そして靖子の隣人の名を聞いて俄然関心を示す。靖子の隣人・石神(堤 真一)は、大学での湯川の同窓生で、湯川をして『僕の知る限り、本物の天才』と言わしめる男だった…。


 はい、TVとは全然テイストが違います。ハッキリ言って“別物”です。湯川先生ハジけてません!かなり抑えてます。そこが『実に、面白い!(^^;』確かに今回、タイトルのどこにも「ガリレオ THE MOVIE」とは謳われておりません。そう、あくまでもコレは東野圭吾原作の「ガリレオ」シリーズの映画化作品であって、月9ドラマの映画化作品ではないのです(ですよね?何せ吾輩、原作未読ですので…)。そこら辺が、これまでのフジテレビのドラマの映画化作品とは、一線を画す仕上がりとなっています。何よりこの映画、“福山雅治 主演”ていうより、堤 真一と松雪泰子が演じる、石神と靖子を中心に描かれてます。更に言うと、柴咲コウ演じる内海なんて、大した役目を果たしてない…って言うか、別にいてもいなくても一緒!くらいのキャラになりさがっております(今回一番オイシイ思いをしたのは、ひょっとして北村一輝かも…)。ですから、あのドラマのテイストが好きで、ソレを期待して観に行かれますと、相当な肩透かしを喰らうことになります。吾輩は映画の後半、まるで同じ東野圭吾 原作の「手紙」を観ているような錯覚に陥りかけました。

 それでは、作品としてのデキはよろしくないのか?答えは『NO!』推理サスペンス物としては、一級品の出来だと言えるでしょう。天才・石神が実践した完全犯罪に、その明晰な頭脳で果敢に挑む湯川…。この静かで緊張感溢れる対決は、観ている者を決して飽きさせません。ただ、そのかわりに大スクリーンで観るには、非常~に地味です!予告編で流れている“大爆発の実験シーン”が冒頭で流れますが、それ以降ハデな映像は、一切なし!吾輩観ながら『カネ掛かってへんな~(^^;』と思っちゃいました。そう、デキはともかくスケール的には『TVでも出来そう…(爆)』って、思っちゃいました。あ、決してヒドイ映画じゃないですよ。それは重ねて申し上げておきます!

 前述しましたが、今回の手法はこれまでの“TV→映画”という少々安直になりつつあった映画制作の流れに、一石を投じるような作りになっています。そういう意味では、コレが大ヒットして、一つの新しい流れが作られれば…、ソレは今後の映画業界にとって、大いに意義のあることだと思います。ドラマを観てなくても、原作未読でも充分理解出来ますので、変な予備知識を持たずにご覧になることを、お薦めします。但し、ドラマが好きだった人!何度も申しますが、“シリアス”ですよ。主題歌は同じ“KOH+”でも「KISSして」ではなく、「最愛」です。このテイストの違いに戸惑われぬように…。


 「容疑者Xの献身」は、ただいま全国好評上映中です。『そういえば、福山雅治って、映画初主演なんや!』と、今更ながらに気付いたあなた(実は、吾輩も…)!彼のカッコ良さを見るだけでもイイです(^^;。是非とも映画館で“知の攻防戦”をご覧下さい。

~追記~
 シロウトを、いきなり冬山に連れて行っちゃ~いけません。死んじゃうよ!

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by mori2fm | 2008-10-15 23:04 | 映画評 日本映画 や行