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「インビクタス 負けざる者たち」やっぱり、イイな~。

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 クリント・イーストウッド監督第30作”「インビクタス 負けざる者たち」(ワーナー・ブラザース)南アフリカでの感動の実話を映画化。相変わらずエエ仕事しますな~!イーストウッド監督。


 南アフリカで、アパルトヘイト政策が廃止された1990年。ネルソン・マンデラ(モーガン・フリーマン)は、27年にも及ぶ獄中生活から解放される。そして1994年に行われた、南ア史上初の全人種参加選挙により、マンデラは大統領に選出される。これまで人種差別を受けてきた経緯から、白人たちへの怒りを露わにする黒人たちにマンデラは“赦し”の精神を説く。『白人と黒人が憎しみ合うのではなく、力を合わせ国を作っていくのだ』と。1年後に南アでの開催が決まっていた、ラグビーのワールドカップ。開催国特権として出場が出来る、南ア代表チーム(愛称“スプリングボクス”以降、ボクスと表記)は、選手の中に黒人が1人しかおらず、アパルトヘイト時代の象徴のように捉えられていた。しかもワールドカップの下馬評も決して芳しいものではなかった。黒人主導となった南アのスポーツ界は、ボクスの名称や、チームカラーを変更しようとするが、マンデラはその動きを阻止。白人によって構成されるボクスを、挙国一致への拠り所にしようと考えたマンデラは、ボクスの主将ピナール(マット・デイモン)を執務室に招待する…。


 今回、イーストウッドは監督専任です(「グラン・トリノ」で“俳優引退宣言”しましたよね)。この人の映画は、イーストウッドご本人が出演しているモノは、“熱血”とか“根性”って感じの物がダイレクトに表現され、我々を熱い感動に包んでくれる気がします(「グラン・トリノ」や「ミリオンダラー・ベイビー」etc)。こちらは云わば『“動”の演出』とでも言いましょうか。他方、演出に専念している映画では、逆にもの凄く淡々とストーリーが展開し、決して派手ではない非常に抑えめな演出が為されているような気がします。そして観ている我々は、魂の底から打ち震えるような感動に浸らされるのです(「チェンジリング」「硫黄島からの手紙」etc)。こちらは『“静”の演出』と言えるのではないでしょうか。そして本作は、当然後者に当てはまる映画です。この手の“感動実話物語”の映画では、よく『さあ、どうだ!これで泣け~!』と言わんばかりの“泣きの押売り”的演出がされている時があります。そういう映画に当たると吾輩は、非常に気が重くなります。『確かに泣けるかも知れんが、終わった後しんどいんだよ~!』って感じです。その点この映画は、南アで実際に起こった話を、実に淡々となお且つ感動的に撮り上げています。もお、何なんでしょうね?別にさして大したことの無い、普通のシーン(子供たちが、ボールを持って走る)がスクリーンに映し出されただけで、吾輩ウルルン状態になっちゃいました。これがイーストウッド映画の魔力…もとい魅力なんでしょうね。もう、ホント上手く説明できないんですけど、いつの間にか感動させられてしまいます。毎度のことですが。
 上映時間、2時間14分の中で描き出すには、かなり難しい実話(内容が濃密過ぎて)だったと思われます。ですから『マンデラ氏の27年間の苦痛が、充分反映しきれてないかな?』とか『“恥”とまで言われたボクスが、何かえらいアッサリと勝ち進んで行っちゃうがな(いえ“恥”の時点でも、日本代表なんかよりは、遥かに強かったようですが…(>_<)』更には『黒人と白人の対立って、現実はもっと根深いモンなんだろうな~』と言った印象を受け、『チョット淡々と進行し過ぎちがう?』と思える部分もありました。『もう少し長くして、もっと掘り下げてくれてもいいのにな~』なんて思いながらも、実は充分に感動させてもらいましたので、これは恐らく吾輩の“贅沢な願望”なのでしょうね(^^;。

 “アパルトヘイト”。昔、中学や高校の社会科の時間に習いました。当時『いまだに、そんなことやってる国があるんやなあ~』と思っていました。マンデラ氏が解放されたってニュースを聞いた時は、何か単純に嬉しかった覚えがあります。氏が解放されて、もう20年も経つんですね。ついこの前のことのような気がしますが、案外忘れてしまってますね(^^;。まして'95年のラグビー・ワールドカップのことなんて、殆んど知りませんでした(いや、当時はニュースなどで知ってたかもですが、これも殆んど忘れてます(>_<)。感動を受けつつ、こういった事実を改めて知ることが出来る…素晴らしい映画です。スタッフ、キャスト共にホントいい仕事してますよ!

 「インビクタス 負けざる者たち」は、ただいま全国公開中です。イーストウッドがまた産み出した“感動の1本”を、あなたも是非!映画館でご覧ください。

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by mori2fm | 2010-02-12 21:06 | 映画評 外国映画 ア行