カテゴリ:映画評 日本映画 さ行( 36 )

[散歩する侵略者] ブログ村キーワード
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 黒沢 清 監督最新作「散歩する侵略者」(松竹/日活)タイトルだけ聞いても、なかなかにこわ~い感じがしますが、実際相当にこわ~いです。


 行方不明だった夫・真治(松田龍平)が帰ってきた。失踪前、夫婦関係は既に破綻していたが、戻ってきた真治は別人のように穏やかで優しくなっていた。そんな夫の変貌に困惑する妻・鳴海(長澤まさみ)。同じ頃、町では一家惨殺事件が発生。ジャーナリストの桜井(長谷川博己)は取材中、天野(高杉真宙)と名乗る若者と出会う。2人は事件の鍵を握る女子高生・あきら(恒松祐里)を見つけるが、そこで天野とあきらは桜井に『自分たちは侵略者』だと告げる。一方、毎日散歩ばかりを繰り返す真治の行動を問い詰めた鳴海に、真治は『地球を侵略しにきた』と告白する…。

 
 原作は劇作家・前川知大 さん率いる劇団イキウメの人気舞台なんだそうです(すみません、毎度恒例未見です…)。そもそも前川さんは黒沢監督の大ファンで、黒沢監督もイキウメの舞台を見て、非常に感銘を受けられたんだそうで、これはもお相思相愛の映画化プロジェクトだったわけです。黒沢監督といえば、「トウキョウソナタ」のような人間ドラマや「岸辺の旅」みたいな少々スピリチュアルな物語、そして前作「クリーピー 偽りの隣人」のような、おどろおどろしいミステリー・スリラーまで、その作風は強烈に幅広く、どの映画も強い印象を与えられます(吾輩、前作の「クリーピー…」は、あまりに強烈過ぎて見終わった後、正直気分が優れず、しばらく『この監督の映画、もお見たくない』とまでトラウマ化しておりました…)が、今回もこれまでに負けず劣らずな非常にインパクトのある作品に仕上がっています。原作の舞台を見ておりませんので何とも言えないのですが、映画のスタートは舞台作品らしく(?)静かな滑り出し(それでも一家惨殺事件なんてのが、出てまいりますが…)なのですが、物語が進むにつれて徐々に過激な映像が出てまいります、至近距離からマシンガン乱射して、血まみれ。無人機によるドッカンドッカンな対人爆撃シーンなどなど…。結構前後脈略無くいきなりぶっこまれてますので、見ていて度肝を抜かれます。またまた“黒沢ワールド”の幅が広まったような気がしました。
 この映画の侵略者達は、まず地球人の“概念”を調査してそれを奪っていくのですが、この描かれ方は斬新でしたね。それを抜かれた人間は、まるで最初からそれが存在して無かったかのように振舞うのですが、見た目は何も変わっていませんので、この辺り“概念”を奪われてしまった人々を演じるキャスト陣(前田敦子光石 研満島真之介 etc)の演技も、見物です。
 主演の長澤まさみさんが非常によかった!これは声を大にして言いたい!今回は、ここ最近の彼女の話題に必ず上がる“艶っぽい演技”は一切無く、本当にごくごく普通の(理不尽な事態に巻き込まれてしまった)女性を抑えた(これまでの役どころからするとですが)演技で、とても自然に演じています。これまでの中で一番なんじゃないでしょうか?うん、何か一皮剥けられたような気がしました。彼女ももお立派な“中堅女優”ですもんね。そういう意味では若手の恒松祐里さんは、今回非常に弾けた難しい演技をさせられていますが、これを難なくこなしている所に末恐ろしいものを感じました。彼女を「くちびるに歌を」で初めて見た時、『素晴らしい女優さんが出てきたな~』と思ってたんですが、まさかこんな風な芝居を見せてもらえるとは…。いやあ、驚きです。あと松田龍平さんの掴みどころの無さと、長谷川博己さんのキレた弾けっぷりは、どちらも非常に役にマッチしてました(^^;。今回、主要キャストは黒沢映画に初参加なんですね、何か意外です。常連(?)の笹野高史 さんが、結構恐ろしい役で出てきます。これも見物です。

 「散歩する侵略者」は、9月9日(土)~全国ロードショーです。あなたの愛する人が侵略者だったら?想像するとチョット恐ろしい…、そんな物語をあなたも是非!映画館でご覧ください。

~追記~
 試写会場で、とある方が『ウルトラセブンの1エピソードみたいな話やったな~』と言っておられました。ああ、その感じわかります!




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by mori2fm | 2017-09-07 22:47 | 映画評 日本映画 さ行 | Trackback(1) | Comments(0)
[三度目の殺人] ブログ村キーワード
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 近年、ホームドラマを撮り続けてきた是枝裕和 監督 の最新作は、一転して“法廷サスペンス”それもかなり重厚なお話に仕上がっています。「三度目の殺人」(GAGA)名キャスト、名スタッフが織り成すとても濃密な1本です。

 殺人の前科がある三隅(役所広司)が、自分を解雇した食品工場の社長を殺害。犯行を自供した三隅は、死刑が確実と思われたが、接見のたびに供述を変える三隅に担当弁護士・摂津(吉田鋼太郎)は音を上げ、同期の重盛(福山雅治)に泣きつく。勝利至上主義の重盛は、無期懲役への減刑を狙い調査を開始するが、相変わらず供述を変える三隅に違和感を覚える。解雇された怨恨殺人、金目当ての私的な殺人、果ては被害者の妻・美津江(斉藤由貴)から依頼された保険金殺人の目まで浮上して、調査は難航。被害者の娘・咲江(広瀬すず)が三隅と頻繁に会っていた事実が明らかになるに至って、重盛は初めて『真実を知りたい』という欲望に駆られるのだが…。

 昨今の是枝監督作品を見慣れていた感のある吾輩は、オープニングからの重苦しい映像に先ず驚かされました。そしてそこから展開するストーリーを演じるキャスト陣の演技合戦に、グイグイと惹きこまれていきました。特に三隅役の役所広司さんの狂気をはらんだとも言える演技には圧倒されます。供述が変わる度に、表情、感情までもが変わり、幾重の謎のベールに包まれている容疑者・三隅。まさに圧巻です。その役所さんと、今回渡り合う福山さん、こちらも負けじと堂々の演技。これまでの軽めのイメージではなく、全身全霊で役所さんの演技を受けて、それをスクリーンに昇華させています。この2人の留置所での接見シーンは、本当に息呑み、手に汗でございます。
 今回、監督が『50年代ころのアメリカの犯罪映画をイメージした…』と語っておられた画作りは、非常にかっこいい映像に仕上がっています。そう、まるで“フィルムノワール”のよう。これまでの是枝作品とは、一味も二味も違う映画を見せられました。ただ、それだけにこれまでと違い、見終わって非常に困惑したのも事実です。この映画、結構作中に色んな伏線(であろうと思っていたもの)が張り巡らされているのですが、これを回収しきらないまま、結構唐突に終了してしまいます。このように書いている吾輩ですが、今でも正直『あれはどういう意味だったんだろう?』『あのシーンに何の意味があった?』『え?だからそれ何?』で理解しきれていないことが、結構ございます。『後は見た人の感性にまかせます』的な“投げっ放し映画”でもあります。だからと言って、もう一度見たら納得出来るのか?と問われても、正直“?”でございます。一番引っ掛かっているのは、タイトルの「三度目の殺人」これは、この映画の何を表しているのか?このストーリーの行き着く先は何処なのか?あ~、とてもモヤモヤしています。

 でも、だからと言って駄作とか言う訳ではありません。ただ見る人を選ぶような気がします。単に福山さんや、すずちゃんのファンだからってだけの軽い気持ちで見に行くと、結構大変なことになるかもです。かなり重くて濃密です、そして見終わった後、凄くモヤモヤしますから!

 「三度目の殺人」は、9月9日(土)~全国ロードショー。キャスト陣が織り成す重厚な演技合戦と、衝撃のラストをあなたも是非!映画館でご覧ください。

~追記~
 斉藤由貴さんの役柄は、あまりにもタイムリー過ぎて、別の意味で背中が凍りました…(^^;。




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by mori2fm | 2017-09-06 21:49 | 映画評 日本映画 さ行 | Trackback(5) | Comments(4)
[矢口史靖] ブログ村キーワード
a0014708_19344696.jpg 「ウォーターボーイズ」「スウィングガールズ」矢口史靖 監督待望の新作。「サバイバルファミリー」(東宝)。突然電気消滅!その時、あなたならどうする?


 亭主関白だが口先だけで何も出来ないサラリーマンのダメ親父・義之(小日向文世)、専業主婦で天然な母・光恵(深津絵里)、無口でヘッドホンが欠かせない大学生の長男・賢司(泉澤祐希)、オシャレ命で、スマホが手放せない高校生の長女・結衣(葵わかな)。どこにでもいそうな平凡な家族、東京在住の鈴木家。そんな鈴木家(と言うか東京)を、ある朝襲う緊急事態。テレビ、冷蔵庫、スマホ等ありとあらゆる電化製品が突然使用不能に。そればかりか電車、自動車、ガス、水道等のライフラインも完全にストップ。最初はただの停電かと思われていたのだが、2日3日…1週間経っても電気は復旧せず、情報もまったく入ってこない。食料、水も底をつく中、鈴木家のダメ親父は、家族に一大決心を伝える『東京から脱出するぞ!』…。



 この4人家族、最初は全員がてんでバラバラで子供たちは親の言うことなんぞ、ドコ吹く風なわけです。本当にどこにでもいそうな家族ですよね。それが危機的な状況を一致協力してくぐり抜けていく中で、徐々に結束して力強い本当の意味での“家族”へと変貌していきます。皆たくましくなっていきます。なかなかベタな展開ではあるんですが、この過程は見ていて結構痛快です。
 電源(AC)が必要な家電製品が使用不能になるのはまだしも、電池で動く目覚まし時計やラジオ、懐中電灯までが使えなくなうというのは、実社会に於いてもなかなか想定外だと思われます。しかも情報は一切無く、移動手段として使えるものは自転車くらい。本当に『あなたならどうする?』の世界です。映画の中で鈴木家は、無謀にも“自転車による東京→鹿児島 サバイバルツアー”を決行しようとするのですが、普段不自由のない便利な生活をしている面々が、突然そんなことして上手くいく筈もありません。危機、苦難、危機、苦難の連続です。その最中、映画の中には色々な“サバイバル術”が登場します。『飲み水が無くなったら〇〇〇を飲め!』とか『食べ物が無くなったら道端に生えている〇〇が食べられる!』『冷蔵庫が使えないなら、〇〇にして保存しろ!』といった感じの、イザ!って時には知っておいた方がイイ知識が満載です。我々のこれからの人生でも、いつか役に立つかも知れませんね(文中の伏せ字の部分は、映画を見てご確認ください)。
 矢口監督の作品としては、これまでの映画よりもハードな仕上がりになっています。まあ、扱っているテーマがテーマですからね。実際キャスト陣は、映画のストーリーさながらにドキュメンタリーのような、過酷なサバイバル撮影を体感させられたようです。とは言え、やはり“矢口ワールド”とも言えるユーモアテイストは、随所に散見しておりますので肩肘張らずに気軽にご覧になることをお薦めします。ツッコミ所も満載ですが、そこは敢えてスルーして、果たして鈴木家は鹿児島へ辿り付けるのか?というところを純粋に追ってください。
 小日向さん、深津さんはじめ鈴木家の面々が段々とワイルドに壊れていくのには、笑えると同時に少々の戦慄を感じました。前述したようにロケはかなり過酷だったようで、その辺は映像に充分反映されています。また旅の途中で知り合う時任三郎藤原紀香大野拓朗志尊 淳が演じるとある一家が、別に何も悪くはないんですが、とにかく何か“イラッ”とさせてくれます。ここは間違いなく、笑い所です(^^;。

 ところで今回、矢口監督作品のお約束“主人公は鈴木さん”が、2作振りに復活しています(前作の「WOOD JOB!(ウッジョブ) ~神去なあなあ日常~」は、原作アリのお話でしたから)。この辺りも、見逃せない“矢口ワールド”ですよ。

 「サバイバルファミリー」は、明日11日(土)~ 全国ロードショーです。『或る日突然電気が消滅したら…』スクリーンで展開される“生き残るための術”を、あなたも是非!映画館でご覧ください。


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by mori2fm | 2017-02-10 21:32 | 映画評 日本映画 さ行 | Trackback(16) | Comments(0)
[新宿スワンII] ブログ村キーワード
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 監督・園子温、主演・綾野剛大ヒットコミック原作のシリーズ第2弾。「新宿スワンⅡ」(ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント)。金髪・天パーのスカウトマン白鳥龍彦、再び!


 南秀吉(山田孝之)の死から1年。新宿歌舞伎町を仕切るスカウト会社・バーストのスカウトマン、白鳥龍彦(綾野剛)は、ある夜マユミ(広瀬アリス)という少女と出会う。龍彦は借金返済に追われるマユミを、涼子ママ(山田優)の店“ムーランルージュ”へ紹介する。その頃、秀吉の死により敵対していたハーレムとの合併で、スカウト同士の小競り合いが続いていたバーストでは、社長の山城(豊原功補)が勢力拡大を目指し横浜への進出をぶち上げる。しかし横浜には、バーストの幹部・関(深水元基)と因縁浅からぬ滝マサキ(浅野忠信)が率いる武闘派スカウト集団・ウィザードが絶対的な勢力を持って君臨していた。ここに新宿VS.横浜の全面戦争の幕が切って落とされ、龍彦もその渦中に巻き込まれていく…。


 前作に引き続き、真虎(伊勢谷友介)、葉山(金子ノブアキ)、時正(村上淳)、天野修善(吉田鋼太郎)等、主要キャストが再結集。更に今回新たに、上地雄輔椎名桔平笹野高史と言った面々が参戦。まあ何とも豪勢なキャスティング!破天荒で純情で何故か誰からも愛される主人公・龍彦、再演となる綾野剛さんは、今回も“地毛の金髪”を振り乱して新宿の夜の街に生きる男を、イキイキと演じています。これは本当に綾野さんにとっての当たり役になりましたね~。コレに対する敵役として今回、浅野忠信さんがキャスティングされましたが、これまた圧倒的存在感で、滝というカリスマ的な男を演じきっています。いやあ、この辺りの“男と男のぶつかり合い”は、見応え満点でございます。
 男だけではなく、女達の戦いもキッチリ描かれております。で、今回ヒロインを務めたのは広瀬アリスちゃん。う~ん頑張ってはいるんですが、やはり前作のヒロインだったエリカ様と比べると、やっぱりちょっと弱いかな~って感じは否めないですね。いやあ、頑張ってはおられるんですけどね。

 夜の巨大歓楽街、“不夜城”新宿歌舞伎町。そこに様々な“性(さが)”を背負いながらも、懸命に生きる男達、女達の姿を園子温監督が、これまた前作に引き続きエネルギッシュに描き出しています。歌舞伎町の巨大看板が倒壊するド派手なアクション・シーンも、見所の一つではありますが、やはり男と男のぶつかり合いは、殴り合いによる“肉弾戦”です。クライマックスでの龍彦と滝の最終決戦では、『これでもか!』と言わんばかりに激しくドツキ合っています。あんなに殴り合ったら普通に死んじゃいますよってくらいに…(^^;。ただ冷静に見ると、この2人もお結構イイお歳なんですよね。“アラサー、アラフォー男達によるドツキ合い”何かかつて一世を風靡した「ビー・バップ・ハイスクール」のオッサン版みたいやな~と感じたのは吾輩だけでしょうか??

 吾輩相変わらず“原作未読”でございますが、この原作コミックは既に完結しているそうです。でも、まだまだネタは残っているようですから、この映画シリーズも続いていくんじゃないでしょうか?特に今回は真虎さんの存在が薄かったように思えましたので、彼の活躍をもっと見てみたい気がします。ただこの手の映画としては、今回の上映時間2時間13分は少々長くないですか?も~ちょっと詰めた方がよかったんじゃないかな~?あ、決して面白くなかったって言ってるわけじゃないですよ~!

 「新宿スワンⅡ」は、1月21日(土)~全国ロードショー。華やかな夜の街、その裏側で繰り広げられる壮絶なバトルをあなたも是非!映画館でご覧ください。


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by mori2fm | 2017-01-17 22:37 | 映画評 日本映画 さ行 | Trackback(11) | Comments(1)

「SCOOP!」カッコイイよ!

[SCOOP!] ブログ村キーワード
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 「モテキ」「バクマン。」大根仁 監督最新作。「SCOOP!」(東宝》“主演・福山雅治”。御結婚以来、やれ『劣化した』だの『ドラマがコケた』だの『旬は過ぎた』だのと、随分世間からは色々言われておられるようですが、それでもやはり注目ですよね~。


 かつてスクープを次々と手中してきた、カメラマン・都城静(福山雅治)。しかしある出来事を切っ掛けに、報道写真を撮らなくなった静は、今や芸能スキャンダルを追いかける“中年パパラッチ”に成り下がり、自堕落な日々を過ごしていた。或る日、旧知の写真雑誌“SCOOP!”副編集長の定子(吉田羊)から、新人記者・行川野火(二階堂ふみ)の面倒をみるよう言われた静は、写真を高額で買い取る条件と引き換えにコレを了承。かくして“超ド新人でド素人”の野火と“唯我独尊我が道を行く”静のまったく正反対のコンビは、常にいがみ合いながらも、次々と芸能スクープを連発。そのおかげで“SCOOP!”は遂に売上記録を更新。そんな2人の前に、日本中を震撼させたある事件が立ち塞がる…。

 この映画、実はオリジナルが在るそうでして、1985年に原田眞人監督・脚本によって製作された「盗写 1/250秒 OUT OF FOCUS」という映画なんだそうです。大根監督が青年時代に見たこのオリジナルに惚れ込み、『いつか自分の手で撮ってみたい!』と募らせた思いを今回、実現されたんだそうです。で、吾輩はこのオリジナルは未見なんです(何と、DVD化されていないそうです(>_<)が、察するに結構シリアスな映画だったんじゃないでしょうか?今回の「SCOOP!」、前半かなりチャラくて、ハチャメチャで普通に面白い、いつもの(?)“大根印映画”って感じのテイストで見せていくのですが、ある瞬間を境にガラリと作風がシリアスに変わり、そしてラストはトンでもなく重たい方向へと向かって行ってしまうのです。いや正直見ていて少々ひいてしまいました。あまりにも両極端というか、1本の映画して通して見た時、これはどうなのさ?って感じました。決して面白くなかったとか、悪いとかとは思いません。ただどちらかのテイストに絞って撮った方が、よかったんじゃないかな?と。その辺非常に残念でございました。
 でも、見終わってから改めて考え直すと、静と因縁浅からぬ情報屋で、この映画の重要なキー・パーソンとなる“チャラ源”を演じたリリー・フランキーさんの目は、最初からイッちゃってましたね~。今回も非常にオイシくてアブナイ役どころを正に飄々と演じておられます。もお、見事です!

 で、福山さんですが、“初の汚れ役”とか“今までに演じたことのないキャラクター”とか前口上で色々言われてましたけれど…、充分カッコイイじゃないですか(^^;!そりゃ“ヒゲ面でワイルドでガサツで最低な奴”的なキャラクターとして描かれています(冒頭から“カーS〇X”しながら登場したりもします(^^;)が、それでも充分カッコイイんだわヤッパリ。そりゃあ、そうでないと下ネタばっかり言ってる、最低な中年オヤジのキャラだけでは、野火も静には惹かれないでしょうし、ましてやあんなことになってしまうこともないでしょう。そう、どんだけ最低でもカッコよけりゃあ~イイんですよ!少なくとも吾輩的には今回の福山さんは、新境地って言うよりか今までの延長線上で充分演じきっておられると思いました。あ、でもそれが世間的に『今まで見たことのない福山雅治』『カッコイイ!』って言う風に受け入れられていくのなら、それはそれでアリなんじゃないかなあ?と思いますね。
 二階堂ふみちゃん、頑張ってます。何演らせても、この人は上手いわ。結構エロいシーンもあって、そういうお楽しみもございます(^^;。でもね~、ブラとパンティーを着けたままのラブ・シーンってのは、吾輩どうにも許せません!別にヌードを見せろと言ってるわけではないんですよ(そりゃあ、拝めるにこしたことはないですが(^^;)。今の技術をもってすれば、そういう撮影(肩ひもを消す、写さないとか)は可能でしょう?あまりに不自然過ぎて、興醒めしちゃうんですよね。この映画だけでなく、最近の日本映画にこの手のシーン(明らかにコトの後なのに、がっつりインナー着てベッドから起き上がる…てな感じ)がよく出て来る気がしますので、おじさんチョット言っちゃいました(^^;。 

 2人の副編集長役、吉田羊さんと滝藤賢一さんも、それぞれキャラが立っててよかったです。作中、静たちが撮ってくる写真の掲載是非を巡って意見を闘わせるシーンがあるのですが、今の日本ではあそこまでの写真は載せられません。載せたらダメです!ですので、あくまでもフィクションの域としてその辺りはお楽しみください。くれぐれもマネなんかしたらダメですよ。

 「SCOOP!」は、本日より全国公開スタートしました。見たことのないフクヤマ?それが事実かどうか、あなたも是非!映画館でスクープを目撃して下さい。

~追記~
 この前のドラマの時は相手役の藤原さくらちゃんとの年齢差について、かなり物議を醸していたような気がするのですが、今回はさほど騒がれてませんね。こちらも負けず劣らずな年齢差(藤原さくら20歳、二階堂ふみ22歳、福山雅治47歳…、犯罪やん!(^^;)だと思うのですが…。

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by mori2fm | 2016-10-01 22:32 | 映画評 日本映画 さ行 | Trackback(22) | Comments(1)
[四月は君の嘘] ブログ村キーワード
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 原作コミック有り、アニメ化もされた、そして主演が広瀬すず山﨑賢人「四月は君の嘘」(東宝)。『さすがにもお、この手の映画の作り方はどうなのさ?』と思いつつ、さして期待もせず(まあ、偉そうに)に見させていただいたのですが、これがまあ…。


 かつて正確無比な演奏で、幼くして数々のコンクールを席巻し、“神童”“ヒューマンメトロノーム”と称された天才ピアニスト・有馬公生(山﨑賢人)は、指導者であった母・早希(壇 れい)の死をきっかけに、ピアノの音が聞こえなくなり、弾けなくなってしまう。高校2年生の4月、公生は幼馴染の澤部椿(石井杏奈)と渡亮太(中川大志)を介して、同級生の宮園かをり(広瀬すず)と出会う。コンクールでヴァイオリニストであるかをりの演奏に触れた公生は、その破天荒で自由な演奏に惹かれていく。そんな公生をかをりは強引に伴奏者に指名する…。

 
 毎度のことですが、吾輩は原作未読です。アニメも見ておりません。で、この作品は非常に高評価な原作(“第37回講談社漫画賞受賞”)から設定が変更されている(原作では主人公たちは、高校生ではなく中学生。他にも重要なキャラクターが割愛されている)らしいですし、アニメの方も評価が高く(”SUGOI JAPAN AWARD 2016 アニメ部門第1位”)、おまけにキャスティングが思わず吾輩も『またか…?』と呟いてしまった顔ぶれだっただけに、冒頭に書いたような思いで鑑賞に臨んだのですが、これが予想外に(失礼!)良かった!下手な予備知識入れずに見に行ったのが幸いしたのか、ラスト近くでは吾輩、号泣寸前まで追い込まれてしまいました。そりゃあ“原作LOVE”でず~っと思い入れを持って見守られてきた方々からすると、恐らくこれは“原作レイプ”以外の何物でも無いのかも知れません。しかし、まったく初めてこの作品に触れた吾輩から言わせてもらいますと、単純にこの手の“青春映画”として良作に仕上がっていると思いました。

 広瀬すず、山﨑賢人は両名共にイイです!輝いてます!すずちゃんの天真爛漫&明朗快活から、やがて病に侵されていくも懸命に生き抜こうとしていく様が実に健気で儚げで、今の彼女の等身大の魅力にピタリとハマッていてイイ!片や山﨑君は今回の公生というキャラに、思いのほかマッチしていました。これまでの彼の演技からすると、少々ミスキャストかな?とも思えてたのですが、ハジケたすずちゃんとは逆に抑えめの演技が、イイ感じにハマッていたと思います。但し、もお高校生はやらん方がイイとは思いましたが…(^^;。で、この2人は演奏のシーンでも相当に頑張ったみたいで、それは映像をとおして充分に伝わってきます。まあ100%全てを彼等が演奏していたとは思いませんが、アレだけ出来れば全然OKだと思いました。

 昨今のこの手の“漫画原作映画”としては珍しい(?)ことに、この作品は“少女コミック”ではなく“少年漫画”が原作なのです(月刊少年マガジンに2011.5月~2015.3月まで連載)。だから、オッサンの吾輩が涙してもイイよね(^^;?
 
 良い映画だったとは思いますが、最近少し乱発気味のこの手の映画の作り方には少々疑問を感じます。前述したように、制作ニュースを聞いただけで『またか…』と思ったことは事実ですし、この後も主演の2人が出演する映画はメジロ押し。売れていることはイイことだとは思いますが、食傷気味に思う人がいることも事実ですし、そうなると逆に見に行こうと思わなくなる人も出てくると思うんですよ、『どうせ、また同じ感じでしょ?』て。そんな色眼鏡で見に行かれると、映画も役者も可哀想ですよね?こんなこと言ってる吾輩も、今回は色眼鏡掛けて見に行きましたので、偉そうなことは言えないのですが、この映画はその色眼鏡をふっ飛ばしてくれるだけの1本に仕上がっています。原作ファンの方も、『これは原作とは別物』という認識で、1本の独立した映画としてご覧になっていただければと思います。


 「四月は君の嘘」は、9月10日(土)~全国ロードショーです。友情、恋、そして音楽…。若い2人が駆け抜ける1年の物語をあなたも是非!映画館でご覧ください。

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by mori2fm | 2016-09-01 23:03 | 映画評 日本映画 さ行 | Trackback(9) | Comments(0)
[さらば あぶない刑事] ブログ村キーワード
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 誕生から30年…、遂に伝説が終わる!「さらば あぶない刑事」(東映)。同一キャストで30年!スゴイよな~。この間、“007”なんて何人変わったことか…(^^;。でも、若い人にはわかるかな~??


 定年退職を5日後に控えた、横浜港署捜査課刑事の“タカ”こと鷹山敏樹(舘ひろし)と“ユージ”こと大下勇次(柴田恭兵)は、捜査課長・町田透(仲村トオル)の心配をよそに、今日も2人で横浜のブラックマーケットを襲撃。しかし、ブラックマーケットを仕切っていた暴力団・闘竜会の幹部の惨殺体が発見され、横浜の犯罪勢力図が塗り替えられようとしていることに気付いたタカ&ユージは、透の制止も聞かず独自で捜査を開始。やがて2人の前にキョウイチ・ガルシア(吉川晃司)という男の存在が浮かび上がる…。


 1986年に最初のTVドラマ版「あぶない刑事」が始まったころ、吾輩はまだうら若き学生でございました。で、日曜21時~放送されたこのドラマに、吾輩は強烈にハマッてしまいました。もおとにかくオシャレで、スタイリッシュで、カッコよくって、何より面白い!!とにかく最高でした(ええ、当時よくマネしてました。両手をパーに開いて、サササササ~っとダイナミックに疾走する“ユージの走り方”(^^;)。それからTVドラマ2シリーズ、スペシャルドラマ1本、劇場映画6本を経て、今回遂にフィナーレ!でございます。まあホントにに気の遠くなるような(?)年月が経過しておりますが、映画版としては最後にして最高傑作と言えるんじゃないでしょうか?もお、ストーリーなんかどうだっていいの!これがスクリーンで見られたってことだけで吾輩は大満足でございますよ!
 舘ひろし65歳!柴田恭兵64歳!ホンマに大丈夫かいな~?と思って見に行きましたが、お2人ともホントに全開!!まだまだやれる!って感じで正直チョット恐くなりました(多分、吾輩の方が体力無い…(^^;)。ガンアクション、カーチェイス、バイクアクション、そして生身の追撃…、このシリーズではお馴染みのシークエンスが、『これでもか!』ってくらいにオン・パレード状態で出てきます。“GT-Rの面パト”が出てきただけでも、思わず笑っちゃったんですけど(神奈川県警、どんだけ金持ち(^^:?)、ここに更にあの懐かしの“F-31 金色のレパード”まで復活した日にゃあ、もお吾輩心の中で納まらず思わず『おおお~!!』と声を発してしまいました。凄げえ~!走ってる~(^^;(あ、でもホントにただ走っただけで終わっちゃったんですけどね…(爆)。
 主役のお2人は、老いて益々盛んて感じで全然大丈夫だったんですが、周りの皆さんが…、特に小林稔侍さん演じる県警本部長・深町と木の実ナナさん演じる元港署長・松村が県警内部で話しているシーンは、もお“おじいちゃんとおばあちゃんの縁側トーク状態”でした。まあ御歳72歳と69歳のお2人ですから仕方ないとは思いますが、こんなに老けておられましたかね~?って思っちゃうくらい、これはヤバイやろう~て感じでした。そして何より、シリーズ開始当初まだ25,6歳ってとこだった薫役の浅野温子さんがエライことになってます。最近の温子さんしか知らない若い人達がご覧になったら、恐らく『何でこんなことになってるの??』って理解不能状態に陥られるんじゃないかと想像しますが、我々世代が見ると『うん、これでイイのだ!!』って思っちゃいます。最後まで薫は薫です。そして出世したとは言え、透も透でした(^^;。主役だけでなく、周りのキャストもず~っと同じってのは、やはり凄いですよ。タカ&ユージより先に定年退職したパパさん(山西道広)や、ナカさん(ベンガル)まで登場して、ホントに大団円ですわ。
 
 お馴染みの面々に対して、悪役を演じた吉川晃司の存在感は、なかなかハンパ無かったっす。“シリーズ最強の悪役”のキャッチに間違いは無かったかと(彼ももお50歳…え?仲村トオルと同い年なんや!)。ただ吾輩が唯一納得出来なかった点は…、『何で菜々緒なんよ~??』


 「さらば あぶない刑事」は、ただいま全国ロードショー公開中です。伝説のシリーズの最終章を、あなたも是非!映画館でご覧ください。ホントに終わるのか??

~追記~
 ホントに、今の若い人達向けには作られてません(爆)!ご覧になる際には、その辺は割り切ってご覧ください(^^;。

映画『さらば あぶない刑事』 - シネマトゥデイ

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by mori2fm | 2016-02-02 23:42 | 映画評 日本映画 さ行 | Trackback(12) | Comments(1)
[サラリーマンNEO] ブログ村キーワード
a0014708_16093097.jpg まさかのNHKコントバラエティー、よもやの予想外の映画化!「サラリーマンNEO 劇場版(笑)」(ショウゲート)。コント番組を映画化?何すんねんな、NHK!ストーリーは?キャラクターは?一体どんな映画になってんだよ~?!


 業界5位のNEOビールに就職した新城(小池徹平)。第一志望でもなく、知名度も低い会社に入ったことで、入社早々モチベーションは低下。おまけに配属されたのは、“阪神タイガース・命”の課長、中西(生瀬勝久)が率いる営業一課。新城は先輩社員の川上(沢村一樹)に付いて営業活動を開始するが、一向に成績は上がらず、モチベーションはますます低下していった。そんな折、社長の根尾(伊東四朗)が、ゴルフコンペで業界1位の大黒ビールの社長、布袋(大杉漣)に惨敗。屈辱を受けた根尾社長は『大黒ビールを抜いて、シェア1位を目指す!』と宣言。全社員に新商品のアイデアを提出するよう通達する。社内が騒然とする中、営業一課でも企画会議が開かれる。そこで新城がその場凌ぎで口にした企画が、あろうことか採用されてしまう…。


 ちゃんとしたストーリーになってますわ~(^^;。いやあ、吾輩結構TVシリーズが好きなモンで、よ~く見ておりまして、映画化決定!ってニュースを聞いた時に『あんなん、どないして映画にするねん?1人の役者が、何人ものキャラ演じてるんやで!一体何役やらなアカンのさ?』って思ってたんですよ。特に沢村さん演じる“川上くん”“セクスィー部長”が両方出てくるって言うから、どんな設定にするんやろう?って思って見てたんですが、な~るほどああいう設定にしちゃうんですね!ネタバレになりますから言いませんが、まあ破綻はしてませんでした。でも、かなりムリからな設定にはなってますな(^^;。
 で、TVシリーズには無関係な小池徹平クンが主演で、更には篠田麻里子ちゃんまで引っ張り出すとは、チョットあざといんじゃないかな~と、思っておったのですが、まあここら辺はTVシリーズを見てない人達にも訴えかけていくためには、しゃあないのかな~とも思いました。ただその割りを食ってしまったせいかも知れませんが、TVシリーズレギュラーの田口浩正さん八十田勇一さん奥田恵梨華さんたちの出番が非常に限られてしまっていたように感じられたのは、誠に残念でございました。
 
 まあ、TVシリーズを見ていない人が見ても、普通に充分笑える映画になってはいます。でも“Neo Express”で始まり、平泉成さん“大いなる新人”、本筋と全く関係なくはじまる“会社の王国”山西惇麻生祐未による“白石夫妻”中越典子“天然日和”金子さやか“仮眠”、生瀬さん渾身のおっちょこちょい!“背水の男たち”etc,etc…そして〆は“コントを読む”(←コレ、一番笑えました。ホンマに腹痛かった!(^^;)…と、TVシリーズでお馴染みのコントが山盛り!テンコ盛り!!いたしかたないことではありますが、これに関しましては、やはりTVを見てる人と見てない人とでは笑いの質が変わってきちゃいますね。吾輩なんか“欧愛留夜叉”が出てきただけで爆笑してしまったんですが、その瞬間、試写室は結構“シ~ン”としてましたから(汗)。あ、でももし「パート2」なんか作ることになったら次は是非、“博多よかばい食品物語”なんかも入れてくださいね!『よか~!よか!(^^;』

 「サラリーマンNEO 劇場版(笑)」は、11月3日(祝・木)~全国ロードショー公開です。少しクセがありますが、ハマると病みつきになるTVコント番組“想定外”の映画化作品を、あなたも是非!映画館でご覧ください。

映画『サラリーマンNEO 劇場版(笑)』 - シネマトゥデイ

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by mori2fm | 2011-11-02 05:08 | 映画評 日本映画 さ行 | Trackback(17) | Comments(4)
[宇宙戦艦ヤマト] ブログ村キーワード
 プロジェクトの始動が発表されて以来、様々な方面で賛否の物議を醸してきた、あの名作アニメ「宇宙戦艦ヤマト」“キムタク版”…もとい、“実写版”が遂に完成、そして公開!「SPACE BATTLESHIP ヤマト」(東宝)。アニメ版「ヤマト」世代ど真ん中の吾輩、“ワクワク、ドキドキ、ビクビク?”“興味津々、怖いもん見たさ”『大丈夫なんかな~?』という、期待&不安&興奮(何せ1年前の「復活篇」では、ヒドイ目に遭いましたから…(>_<)、その他いろ~んな感情ごちゃ混ぜの心理状態で、シネコンに出撃してまいりました。


 外宇宙から降り注ぐ、無数の遊星爆弾。正体不明の敵“ガミラス”の攻撃により、地球は放射能で汚染され、人類の大半は死滅。僅かに生き残った人類も地下に潜り、絶滅の日を待つ身となっていた。火星星域で、ガミラス艦隊と交戦した地球防衛軍宇宙艦隊も、その圧倒的な戦力の前に壊滅。多数の犠牲を払い、艦隊司令・沖田十三(山﨑 努)は、残存兵力と共に地球へ帰還する。その頃、軍を除隊していた元エース・パイロットの古代 進(木村拓哉)は、宇宙から飛来した謎のカプセルと遭遇。調査の結果、このカプセルには或る星の位置と、設計図が封じ込まれていた。“イスカンダル”と名付けられたその星には、放射能を除去する技術が存在するらしい。地球防衛軍は、最後の宇宙戦艦“ヤマト”を建造し、イスカンダルへの派遣を決定した。沖田が指揮するその艦に、兄・守(堤 真一)の戦死を知った進も、復隊を志願して戦闘班:班長として乗艦する。地球滅亡まであと1年。ヤマトの壮絶な戦いの旅が始まった…。


 『ヤマト発進!!』このシーンを見ただけで、吾輩は全身に鳥肌が立ちました。前述のとおり「ヤマト」世代ど真ん中で、「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」が公開されたころ小学生だった吾輩は、当時友達と『ヤマトって実写になったらイイのにな~』なんて話をしておりました。 ちょうど「スター・ウォーズ」が人気絶頂のころでございましたので、日本映画でもカッコイイ実写SFが出来たらいいのにな~、などと無邪気に考えておりました。その夢が何と、30ン年の時を経てスクリーンに映し出されたのです!凄い!素晴らしい!!あんなん目の当たりに見せられたら、もおそれだけで、感無量でございますよ!う~ん、よおやった!!いや、よおやってくれました!!
 
 とはいえ、やっぱり不満な点は多々ございましたよ…『第一艦橋、小さい!サイズ感がおかしい!!』『は、波動エンジン??ショボ!あんなんでワープするってか??』『佐渡先生(高島礼子)が女性である意味が、ま~ったく理解でけん!!相原(マイコ)は…、まっ、イイか(^^;!』『ワープシーンが「スター・トレック」みたいやん』『え?アナライザー?!わ~!大変なことに!!』『登場人物、やっぱり日本人だけ!これはアニメ版からの悪しき(?)伝統だな~』『島(緒形直人)が子持ち??オッサンやがな~!』『嗚呼!!またしても第三艦橋~!!(爆)』etc,etc~…。う~ん、まだまだあるかな??でもね、こんなのが瑣末なことと思えるほど、吾輩にとってあの『ヤマト発進!』のシーンは、強烈なるものでした。うん、ホントに『まあ、イイか!』て思えるくらいに(節操がないな~(^^;)。

 デスラー、ガミラス、イスカンダルの描かれ方も、まあ妥当なところかな?と思いました。以前、情報で『デスラーもスターシャも出てこんらしい(いつまで経っても“敵キャラ”決定のニュースがなかったので)』てのを耳にした時には『そんなんアカンがな!』と憤慨したものですが、よくよく考えてみると、デスラー役には伊武さん以外は考えられるはずがないんですよね。かと言って、今さら特殊メークで伊武さんの顔を青く塗ったりしたら(ブルーマンかよ!)、それこそ“トンデモ映画”になってしまったでしょう。ですから、そういう観点からもあの設定、演出はよく考えられてたんじゃないかと思います。まあしっかし、ガミラス兵は気味悪かったですわ(^^;。

 ストーリーは、アニメ版の「第1作」と、「さらば…」のイイとこ取りって感じですね。真田さん(柳葉敏郎)と斉藤(池内博之)の、あの感動的なシーンも、ガミラス本星を舞台にして登場します。しかし真田さん役の柳葉さん、似てますね~。本作のベストキャスティングだと思いますよ。ホント、拍手モンです!またアニメ版ではおなじみの、懐かしの名台詞の数々…『地球か、何もかもみな懐かしい』『俺はお前のことを、弟のように思っていたよ』『ヤマトの諸君…』『波動エンジン出力低下。されど航行に支障なし』『波動砲発射、10秒前。総員対ショック、対閃光防御』etc,etc…も、キチンと再現されています。これはもお、吾輩世代には本当に嬉しい涙が出てくる演出です。

 で、最も論議の対象となるであろう“主演・キムタク”についてですが、これはもお敢えて論ずる必要はないかと。もおね、誰が古代を演じたところで、恐らく文句は出たと思います。そういう意味では彼は彼なりに、新たな古代像を演じたのだと思います。ただ、どこまで行っても『キムタクはキムタク』でしかございませんで、まるで“月9”を見ているような感覚に陥ってしまったのも確かでございました。頑張ってるとは思いましたが、吾輩的には『何だかなあ~』と歯痒さを感じざるを得ませんでした。ただ、本作の主役はあくまでも“ヤマト”でございます!ですから吾輩も『ここはスルーしてもイイか?』てな思いに切り替えて途中から見ておりました。ただそんな吾輩でも、何とも引っ掛かってしまったのが、ヒロイン森雪の理解不能なキャラでございました。アニメ版からのキャラ設定変更(“生活班”の癒しの女神→“ブラックタイガー隊”の戦うヒロイン)は、時代の流れ(?)などもございましょうから、仕方がないとしても、ストーリー前半と後半での、あのキャラの不統一感は一体何なのでしょうか?特に古代への接し方の変貌振り。『あんた、前半(クール・ビューティー・トップガン)と後半(古代さんへ『ラブ注入!(^^;』)は別人か?』とツッコンでしまいました。これは演じた黒木メイサ 嬢が悪いわけではなく、ひとえに脚本のせいなんでしょうな。前半と後半で、キャラが激変するキッカケとなる古代とのラブ・シーンも、前後脈絡なく非常に唐突な感じを受けましたから(でも、あのシーンがないと、ラストが語れないんですよね。う~ん、やっぱり浅い本だな~)。とにかくキャラ設定が何とも…。ヒロインとして、まったく魅力を感じられませんでしたから。いくら“ヤマト”が主役とは言え、これは残念でした。


 何だかんだ書きましたが、この映画が“Made in Japan”で作られたってことは、日本人として吾輩非常に嬉しいですし、何か誇らしくさえ思えます。山﨑監督「三丁目のヤマト(^^;」(Named by とんぼり様)は、なかなか素晴らしかったですよ!


 「SPACE BATTLESHIP ヤマト」は、ただいまドえらい勢いで、全国ロードショー公開中です。“Made in Japan”の宇宙戦艦の勇姿を、あなたも是非!映画館でご覧ください。


~追記~
 シネコンの客席に占める“オッサン(吾輩も含む)比率”が、異常に高かった。おかげで鑑賞中、やたらと咳払い&加齢臭が…(>_<)。
~追記②~
 スティーブン・タイラーの主題歌が流れるエンディング…って、ほとんど「アルマゲドン」やがな!まあ、悪くはないんですけど…。
~追記③~
 今回の映画には、直接関わりはなかったかも知れませんが、やはり故 西崎義展 氏への、何らかのメッセージは入れてほしかったですね。


「SPACE BATTLESHIP ヤマト」の映画詳細、映画館情報はこちら >>

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by mori2fm | 2010-12-07 21:54 | 映画評 日本映画 さ行 | Trackback(89) | Comments(14)
[十三人の刺客] ブログ村キーワード
 三池崇史 監督が、真面目に遊ばず(?)に撮った時代劇エンタテインメント大作。1963年に製作された、工藤栄一 監督作のリメイク。「十三人の刺客」(東宝)。迫力満点!ちょこちょこユーモアもありますが、エグいシーンもテンコ盛り。三池さんの趣味、テイストもテンコ盛り!


 江戸時代末期。明石藩家老・間宮図書(内野聖陽)が、老中・土井大炊頭(平 幹二朗)の屋敷の門前で切腹自害。間宮は、藩主・松平斉韶(稲垣吾郎)の暴君ぶりに抗議しての切腹だった。将軍・家慶の異母弟である斉韶は、生来の残虐な気性で罪も無い民に、不条理な殺戮を繰り返していた。事を重く見た土井は、斉韶の暗殺を決断。その命を御目付役・島田新左衛門(役所広司)に下し、その役職を解く。新左衛門は、刺客集めに奔走。御徒目付組頭・倉永左平太(松方弘樹)、剣豪浪人・平山九十郎(伊原剛志)、浪人・佐原平蔵(古田新太)、御小人目付組頭・三橋軍次郎(沢村一樹)、そして新左衛門の甥・島田新六郎(山田孝之)など11人の侍が、新左衛門の許に集結した。新左衛門達は、極秘裏に暗殺計画を立案するが、その動きを明石藩家老・鬼頭半兵衛(市村正親)が察知。かつて同門で、剣の腕を研鑽した新左衛門と半兵衛。道を違えた2人による謀略戦が始まる。果たして新左衛門達は、如何なる方法で斉韶暗殺を実行するのか…。


 誤解を恐れずに敢えて申し上げますと、この映画は松方さんとゴローちゃんのための映画です!いやあ、もお素晴らしい!クライマックスの戦闘シーン(『ラスト50分が凄い!』と、あちこちで評判です)“13人対300人”ってのが、まあとにかく『よおやったな~!』ってくらい確かに凄いのですが、その中でも松方さんがトンでもなく凄い!凄まじい斬り合いですので、ガンバってはいるのですが、若手の俳優さん達が演じる殺陣・チャンバラは、どうしても無我夢中に刀を振り回しているだけのように、見えてしまうんですね。いや、ガンバって凄い迫力にはなってますし、恐らく本当に人間同士が斬り合うと、あんな風になるんやろうな…って感じは、むしろこちらの方が出てるような気がするんですけれども。でもその中で、松方さんの殺陣の何とも美しく華麗なこと!桁違いの人数との死闘を繰り広げるわけですが、その最中に見せる流れるような刀さばき。刀で“ドツく”とか“殴る”のではなく正に“斬る”…そお、斬ってるんですよ。この映画の中で最も美しく“斬る”という演技を見せてくれているのは、間違いなく松方さんです。吾輩スクリーンを見ながら思わず『うわ~!落合宿(決戦の場)に、金さんがおる~!』と、感激のあまり呟いてしまいました。
 そしてゴローちゃんです。彼はあのSMAPのメンバーですよ!それが、何と悪役…それも権力を笠に、人を人とも思わず、極悪非道で残虐な行為を重ねる生まれついての筋金入りの“悪い奴”です。訳もなく人を斬るわ、斬られた首蹴飛ばすわ、≪ネタバレ!≫最期は泥に塗れて情けなくも息絶えていく…、いやあ、よ~やった!一つ間違えれば、大イメージダウンにつながるような役柄を、現役TOPアイドルの彼が見事に演じてくれるんですよ。凄い!こんな役、キムタクや中居クンなら絶対やらんでしょ??
 それ以外の役者さんも、皆凄くガンバってるんですよ。伊勢谷友介のハジケっけぷりは見事(いや、でもアレは普通に死ぬでしょ!)ですし、役所さんと市川さんも貫禄タップリにしのぎを削ってますし、古田新太はカッコイイ(?!)し、「ケータイ捜査官7」から抜擢の“最年少”窪田正孝クンも、イイ演技してます。でも、前述の2人が凄すぎて、少々割を食ってしまってるような気がします(^^;。
 
 吾輩、オリジナルは未見ですが、結構三池さんの趣味がガンガン出ておりますね。まあダメだとは思いませんでしたが、チョット悪趣味が過ぎやせんか?とも思いました。特に最もグロいと思われる“芋虫女”の場面は、その映像が強烈過ぎて、吾輩しばらく気持ち悪さをひきずってしまいました。でも、隣のカップルは平然とポップコーンを食い続けてましたが…(^^;。しかし、「ヤッターマン」「ゼブラーマン ゼブラシティの逆襲」→で、本作…って、相変わらず三池さんの守備範囲は広いですね~。何?次は実写版「忍たま乱太郎」ってか??間違っても、清史郎クン切り刻んだりしたらアカンで~(いや、それはそれで面白いかも…(^^;?)!

 「十三人の刺客」は、ただいま全国ロードショー公開中です。血爆ぜ、肉が飛ぶ“爆裂時代劇エンターテインメント”を、あなたも是非!映画館でご覧下さい。

~追記~
 松方さん、ただいま何と68歳!それであの動き。改めて、凄い!!

「十三人の刺客」の映画詳細、映画館情報はこちら >>

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by mori2fm | 2010-10-13 12:58 | 映画評 日本映画 さ行 | Trackback(85) | Comments(14)

我が娘にそっくりな“かぁたん” (from「カッパの飼い方」)


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