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「亡国のイージス」大作ですよ。

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 “福井晴敏原作映画化祭り”のトリを務めるのは、この映画「亡国のイージス」(松竹/日本ヘラルド)。かなりな期待をして映画館へ行きましたよ。ええ、よく出来ていたと思いますよ。でも何かね~、う~ん…。

 
 海上自衛隊の、最新鋭イージス護衛艦“いそかぜ”が、副長の宮津(寺尾聰)と幹部、そして自衛官を偽装して乗艦してきた元某国工作員ヨンファ(中井貴一)とその部下たちによって占拠された。宮津とヨンファは、ある共通の目的のために共謀し、米軍から強奪した特殊兵器“GUSOH(=グソー)”を楯に日本政府に或る要求を突きつけ『要求が受け入れられなければ、東京へ“GUSOH”を打ち込む』と声明を出す。一発で東京を壊滅させることができる“GUSOH”の脅威に、陸上では“DAIS(ダイス=防衛庁情報局)”の内事本部長・渥美(佐藤浩市)達が、情報の収集・分析・対応に追われていた。その頃“いそかぜ”艦内では、総員退艦令を無視して艦に戻った先任伍長・仙石(真田広之)と、極秘任務を負って乗艦していた“DAIS”の工作員・如月(勝地涼)が、“いそかぜ”を奪還すべく叛乱勢力に対し戦いを挑んでいた…。


 “映画史上初!日本アカデミー賞最優秀主演男優賞×4!-奇跡の競演!!”ていうキャッチは、確かにインパクトがありましたし、それぞれが適役で非常にイイ演技を見せてくれます(但し、実際に絡むのは3人だけ。佐藤さんは陸地で1人、奮闘!)。また如月を演じた勝地涼クンも、豪華俳優陣に負けじと、なかなか芯の太さを感じさせる熱演で、がんばっています。しかし、1本の映画として観ると、全体に何か食い足りなさを感じてしまうんですよね。もっと、ハラハラドキドキするかと思ってたんですが、そうでもない。意外にもストーリーが“淡々と”展開していくんですよ。吾輩、原作は未読なんですが、書店で上巻・下巻の太さを見て、『これ映画にするのは大変やろうな~』と思ってました。恐らくかなりのストーリーがハショられてるんでしょうね。キャラクターの掘り下げ方が浅いところへ、出来るだけたくさんの情報を詰め込んだって感じを受けたのは、残念であります。もう少し長くても充分耐えられたと思うので、そこら辺にも時間を割いていただきたかったです。そう言った点では、同じ福井氏の原作でも、この春公開された「ローレライ」の方が、より“娯楽映画”という作り方の方へ足を向けていたように感じられ、観ていて楽しめたような気がします。

 数年前に公開された「宣戦布告」という映画がありましたが、あの時は“若狭湾沿岸地域で起こった危機”を描いていたので、『東京で事態の対処に当たっていても、何か他人事みたいに感じられるな』と思っておりましたが、今回はその東京目掛けて危機が迫りくるのを、どのように対処していくのか?と楽しみにしてたんですが、その辺もあまり緊迫感がないように感じられました(だって、“安全保障会議”は東京でやっとるんですよ。もし“GUSOH”撃たれてたら、どうする気やったん?)。で、相変わらず敵国の名前をぼやかしてる(「宣戦布告」の時は“北東人民共和国”…笑)んですよね。今回は“某国”と。これタイトルに有る“亡国”と紛らわしくないですか(笑)?何でこの映画のように、ハッキリ言えんかな~“北○鮮!”と(あ、吾輩もですか…そりゃ、言えんわな~笑)。

 色々書きましたが、力作であると言う点は間違いありません。現在の日本映画で作れる大作として、この夏休みに映画館で観て決して損はしない1本です。

 「亡国のイージス」は、ただいま絶賛公開中です。日本も決して安全な国ではない…。そんなことも考えながら、映画館でご覧下さい。
by mori2fm | 2005-08-24 14:50 | 映画評 日本映画 は行