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「アイネクライネナハトムジーク」これでいいのだ(^^;。


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 市井の人々の10年に及ぶごく普通の、それでいて愛すべきめぐり逢いの連鎖を描いた物語。「アイネクライネナハトムジーク」(GAGA)
本当にほっこり出来る映画です。

 ~仙台駅前の大型ビジョンには、日本人初のヘビー級チャンピオン誕生を掛けたボクシングのタイトルマッチが映し出され、人々は沸き返っていた。そんな中、街頭アンケートを行っていた会社員の佐藤(三浦春馬)は、ギターの音色に誘われ、ストリートミュージシャンの側へ。そこで歌に聴き入る女性・紗季(多部未華子)に声をかけると、彼女は快くアンケートに答えてくれた。その頃、佐藤の上司である藤間(原田泰造)は突然妻子に出て行かれ、ショックで会社を休むことに。分不相応な美人妻・由美(森 絵梨佳)を射止めた佐藤の親友・一真(矢本悠馬)は、『出会いが無い』と語る佐藤に<出会い>の極意を上から目線で説き始める。そして由美の友人で美容師の美奈子(貫地谷しほり)は、客から弟を紹介され、電話越しの声しか知らないその相手に何時しか惹かれていく。佐藤の紗季の小さな出会いは、周囲の人々を巻き込み、10年に亘って様々なドラマを紡いでいく…。~

 原作は伊坂幸太郎さんによる「アイネクライネ」から始まり「ナハトムジーク」で終わる6章から成る連作小説集で、伊坂作品には珍しく、恋愛が主題となっています。元々この作品は、シンガーソングライターの斉藤和義さんが、伊坂さんに作詞のオファーをしたところ、『小説でよければ』と短編を書き下ろし、それに斉藤さんが新曲で応えるというなかなかあり得ないやり取りから始まったのだそうで、今回の映画化についても斉藤さんが物語のキーとなる、主題歌と劇中音楽を手掛けています。映画の中に❝斉藤さん❞というキャラクターも登場しますが、なかなか重要な役割を与えられています。

 様々な人物が次々と登場する、まさに❝群像ドラマ❞。ある人とある人は繋がっているけれど、すべての登場人物が結びついているわけではなく、でも日常の色々なことが脈々と連なって、最終的には全体としての構図が見えてくる…。決して❝未来はバラ色❞的な結末ではなく、うまくいったりいかなかったり、色々あるけど『この位がいいのかな?』と思わせてくれる映画になっています。
 三浦春馬&多部未華子をはじめとしたキャスト陣も、どこにでもいそうなまさに❝等身大のキャラクター❞を、実に上手く演じています。これほど素直に全面的に感情移入が出来た映画も最近では珍しいかな…?と。
 監督は今年「愛がなんだ」が大ヒットした、今泉力哉さん。彼がインタビューで語った『特別じゃない人達が織りなす小さな奇跡の物語』という言葉が、本当にピッタリくる映画です。

 「アイネクライネナハトムジーク」は、宮城県で先行公開中。明日20日(金)~全国ロードショー。是非、映画館でご覧ください!



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by mori2fm | 2019-09-19 20:34 | 新作映画ネタ