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「プライドと偏見」イメージって、大事だと思うよ…。

 『イギリス女流文学の最高峰ジェーン・オースティンの原作を映画化!!』て言われても、予備知識のない吾輩にはピンとこなかった…(スミマセン)。「プライドと偏見」(UIP)。ちなみに、原作小説は「自負と偏見」や「高慢と偏見」といった邦題で、出版されております。う~ん、タイトルだけ聞いてると全くどんな作品か想像できませなんだ。だめですね~、勉強不足で(泣)。



 18世紀末、イングランドに暮らすベネット家にはMr.ベネット(ドナルド・サザーランド)と、Mrs.ベネット(ブレンダ・ブレッシン)の間に5人の娘たちがいた。女性に相続権が認められていない為に、Mrs.ベネットは娘たちを資産家の若者と結婚させんと、常に躍起になっていた。そんな或る日、ベネット家の隣の屋敷に、ロンドンから大金持ちの独身男性ビングリー(サイモン・ウッズ)が引っ越してくる。浮き足立つベネット家の女たち。舞踏会の夜、ビングリーは、ベネット家の長女ジェーン(ロザムンド・パイク)をダンスに誘う。しかし、同席していたビングリーの親友ダーシー(マシュー・マクファディン)は、舞踏会や女性にはまったく興味を示さないばかりか、会話の中でベネット家の次女エリザベス(キーラ・ナイトレイ)を侮辱する言葉まで発してしまう。この発言を耳にしたエリザベスは、ダーシーに対して強い反感を抱いてしまう。エリザベスはダーシーのプライドの高さが許せなかった…。


 お堅いタイトルからは想像もつかない、瑞々しい愛情を描きあげた物語です。英国純文学の気高い香りが、スクリーンから滲み出てくるのを感じました。ただ気高いだけではなく、観ている者に作品を身近に感じさせる、“親しみやすさ”も映画の随所に散りばめられていて、“タダのお堅い文芸大作”とは一線を画す仕上がりとなっています。同じ原作者の作品で、過去に映画化された「いつか晴れた日に」を観たときにも同様な思いを抱きましたが、改めて英国文学の懐の深さに、感心させられました。伝統と格式が重んじられていた時代でも、人を愛することに信念を持って生きていた人たちがいた。その光景(ドラマ)が、活き活きと描かれています。現代人にも充分に受け入れられるテーマ(作品)だと思います。また、オール・イングランド・ロケによる映像も出色の美しさで、この映画の格を上げるのに一役買っています。

 さて、今回主演のキーラ嬢。吾輩大好きな女優さんの1人(特にこの映画の時の彼女は、最高です!)なんですが、いいですね~!古き良き英国女性を理知的に、それでいて躍動感いっぱいに美しく演じています。吾輩は、こういう役を演じて下さる方がイメージにあってるような気がするのですが、ご本人は見掛けとは裏腹に結構ブッ飛んでおられるようで…、そういえば前作「ドミノ」「キング・アーサー」では、かなりワイルドな格好してましたからね~。「ドミノ」では何とバストトップまで露わにして、野外SEXシーンなんぞも披露してくれましたが、全然綺麗に見えなかった…(悲)。で、今回のキーラ嬢、良かったんですが映画が進むにつれて、或る女優さんにダブって見えてきてしまいました。そう、この映画この人です(笑)!う~ん、清楚に見える外見のイメージは引き継いで(?)もらっても構わないですが、ブッ飛び癖まで引き継がないで下さいね。何か心配…。


 「プライドと偏見」は、新春第2弾(2006年1月14日(土)より)全国ロードショーです。英国文学の気高き香りを、あなたも映画館で是非ご堪能ください!
by mori2fm | 2005-12-05 22:38 | 映画評 外国映画 ハ行