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「キング・コング」絶海孤島大猿暴走顚末記

 “激ヤセ映画バカ”ピーター・ジャクソン監督、入魂の1作!'33年製作の「キング・コング」を、ほぼ忠実にリメイクした本作「キング・コング」(UIP)。先行上映に行ってまいりましたが…長い、長いよ!でもトンでもない映画だよ!さあ覚悟して観ましょうね!


 不景気が街を包み込んでいた、1933年。映画監督のカール(ジャック・ブラック)は、『これまでに誰も撮ったことの無い映画を撮る』為に公式には発見されていない未開の島“スカル・アイランド”の地図を入手し、撮影隊と共にニューヨークを出航する。その中には、撮影直前に降板した主演女優の代役として、カールが街でスカウトしてきたアン(ナオミ・ワッツ)や、騙されて乗船させられた脚本家のジャック(エイドリアン・ブロディ)の姿があった。当ての無い航海の果てに、一行は遂に“スカル・アイランド”を発見。しかし上陸した撮影隊は、原住民に襲われ、アンをさらわれてしまう。救出の為に再び島に戻った彼等はそこで、信じ難い光景を目撃する…。


 3時間8分!!確かに長い。長いですけど、観ていて『長すぎる~』とは思いませんでした。ドラマ部分は、ダレさせることなくしっかり見せてくれます(何せコングが出てくるまで1時間20分(!)ほどあります…)し、コングが登場してからのアクションシーンは、スピーディー且つ濃密なこれまで観たこともないような映像をバンバン見せてくれます(特に恐竜の大暴走シーンは、凄まじいです)。もおね、殆んどピーター・ジャクソンの執念(ていうか、怨念?…笑)のこもった映像のオンパレードです。「ロード オブ ザ リング~」で得た富を全てこの映画に注ぎ込んだじゃったんじゃないでしょうか?吾輩、恥ずかしながらオリジナル('33年版)をマトモに見た事が無いままに、この映画を観てきました(観たことがあるのは、“壊滅的な評価”をされているコチラの映画。これでも当時、子供心には結構恐かったんですけど…)が、全然問題なく“現代の一級品エンターテインメント”として観ることができました。俳優陣も、なかなかハマりこんだ演技を見せてくれます(吾輩好きじゃないんですけど、今回のジャック・ブラックはイイ!)し、完成直前にハワード・ショアからジェームズ・ニュートン・ハワードに交代した音楽も問題なく映画にマッチしていたと思います。とにかく観終わったあと『よお、こんな映画作ったな~』と言わしめる超大作でございます。
 但し、ピーター・ジャクソンのマニアックな面も全開でございまして…島で出てくる“原始超巨大節足動物”“超巨大昆虫”“捕食軟体動物”などのシーンは、グロさ満開!(これが結構長い…)ですので、デートなどで観に行かれる際にはご注意ください。ああ、もお思い出しただけでも総毛立ちしますわ…。

 「キング・コング」は本日(17日)より、全国超拡大ロードショーです。“映画バカ監督”の放った入魂の一撃!を是非映画館でご堪能ください。あ、飲み物は控えめにね…。
by mori2fm | 2005-12-17 09:47 | 映画評 外国映画 カ行