人気ブログランキング |

「ロード・オブ・ウォー-史上最強の武器商人と呼ばれた男-」ニコラス、お主もワルよの~。

 そんなわけで、新春明け通常運転1発目は「ロード・オブ・ウォー-史上最強の武器商人と呼ばれた男-」(ギャガ・コミュニケーションズ)でございます。ね、新春を飾るに相応しい明る~い映画でしょ(笑)?


 ウクライナ移民のユーリー(ニコラス・ケイジ)は、家族が経営するレストランを手伝いながら、満たされない日々を送っていた。或る日、ロシアギャングの銃撃戦に遭遇したユーリーは、この事件を切っ掛けに武器売買の事業に手を染めるようになる。弟のヴィタリー(ジャレット・レト)をパートナーに、その商才を発揮し大物武器商人へとのし上がっていくユーリー。やがて彼は、かつて憧れていた女性エヴァ(ブリジット・モイナハン)をも射止め、まさに人生の絶頂期を迎える。そんな彼を、インターポールの捜査官・バレンタイン(イーサン・ホーク)が執拗に付け狙い、追い詰めていく…。


 ニコラス・ケイジっていうと、過去の出演作の影響から、とにかく“いい人”って印象が無条件にいたします(この映画とか、この映画。ええいトドメにこの映画も!)。ところが、今回は“ワル”でございます。それも一筋縄ではいかない“ワル”でございます。即ち、『どこまでやれば法に触れるか?』てことを把握し、『この武器をいま販売すれば、その国でどれだけ悲惨なことが起こるか?』てことを理解したうえで、法に触れないギリギリのラインを踏んで、その国で何が起ころうが『それは、俺たちの預かり知らぬこと』と見て見ぬ振りを決め込む。更にインターポールに追求されると、あのつぶらな瞳をパチパチさせて、オドオドした口調で『私が何か、法に触れることをしましたか?』とやるのであります。何と性質の悪い“ワル”でございましょうか。今回ニコラスは随分と楽しげにこの役を、憎々しく演じていましたね。何か、これまでのキャラのせいか、捜査官役のイーサン・ホークの方がワルく見えてしまったのは、吾輩だけでしょうか(笑)?あと弟役のジャレット・レトが、なかなかイイ味を出してます。若さゆえに何にでも染まってしまうという、純粋で弱い人間を好演しています。


 この映画、実在の武器商人をモデルに、実際の出来事を元に作られたそうな。だからという訳ではないが、何かドキュメンタリー映像を観ているような錯覚に陥る場面もありました(アフリカでの航空機解体シーンは、ある意味“ブラック”で笑えました)。アメリカ政府から言わせると、ユーリーのような武器商人は“必要悪”なんだとか。そりゃそうでしょう、彼等がいなくなると飯が食えなくなる連中が、この世にはたくさんいて、そんな連中の多額な出資によって、現在の国家体制は支えられているのですから…。な~にが、“世界平和”だ!チャンチャラおかしいっつうの!!そんな皮肉がタ~ップリと込められた作品でございます。


 「ロード・オブ・ウォー-史上最強の武器商人と呼ばれた男-」は、ただいま好評上映中です。世界の裏側と、ニコラス・ケイジの裏側(笑)を映画館で目撃してください。
by mori2fm | 2006-01-05 01:27 | 映画評 外国映画 ラ行