2007年 04月 23日
「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」確かに泣けたけど…。
TVで見てても『この人、何者?』と思っていた、リリー・フランキー原作、大ベスト・セラー小説の映画化「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」(松竹)。『泣ける、泣ける』という前評判をいっぱい耳にして、『果たして、そんなに凄いのか?』と思いつつ映画館へと向かいました。
オカン(内田也哉子・晩年を樹木希林)とボク(大学生~:オダギリジョー)は、ボクが3歳の時にオトン(小林薫)の家を出て、筑豊のオカンの実家に身を寄せる。それからオカンは、女手一つでボクを育ててくれた。大分の美術高校へ進学するため、ボクは15歳でオカンの許を離れた。そして東京の美術大学へ進学。その間、オカンは自分で店を持ち、仕送りを送り続けてくれた。しかし、その金をしこたま遊びに使って、ボクはその間、何にもしなかった。やがて借金で首が回らなくなり、落ちるところまで落ちて『このままではイカン!』とようやく気付いたボクは、絵を描く仕事から様々なジャンルの仕事までを引き受け、ようやく働き始めた。そんな折、オカンが癌の手術を受けたことを知ったボクは、オカンを東京へ呼び寄せる。一緒に暮らすために…。
実は吾輩、原作も読んでないですし、スペシャルドラマ&連ドラ共にマトモに見ておりません。そんな状況で観に行ったのですが、ハッキリ言って思ったほど感情移入出来ず、正直消化不良を抱えて帰ってまいりました。ええ、そりゃ確かに泣けましたよ。でもそれはストーリーがどうとか言うのではなく、単に“親が死ぬ”というシチュエーションによってもたらされたモノだと思います。人の子なら、誰でもあんなシーン見せられたら“ホロリ”と来ますよ。ただ、それだけなんですよね。で、吾輩がこれほど映画に入り込めなかったのは、恐らく観ていてず~っと持っていた“キャスティングに関する違和感”が原因だと思います。
具体的に幾つか挙げますと…
・オカンもボクも、途中で役者が変わるのに、何でオトンだけ最初から最後まで小林薫が1人で演じたのか?あれならオカンもダブルキャストにせず、樹木希林が最初から演じればよかった。
・そのオカン役。内田也哉子と樹木希林の変わり方が、あまりにも唐突!いくら実の親子で似てるからと言っても、あれはムリ。いきなり老けすぎ!
・ボク役も、高校生の頃の俳優から、いきなりオダギリジョーに変わったけれど、どう見てもムリがある。せめて高校時代くらいから、オダジョーに演じさせた方がよかった。
・実年齢で10歳も違う、オダギリジョーと勝地涼を“同級生”としてキャスティングしてるのは…どう考えても(見ても)変!etc・etc…。
真剣にキャスティングしたのかな??って言いたくなるようなツッコミ所が満載で、妙にそれが引っ掛かってしまって、前述したように映画に入り込めませんでした。期待が大きかっただけに何とも残念です。
でもね、この映画を観ると『ああ、親孝行はしとかなアカンなあ~』という思いに駆られます。『親孝行したい時には、親はなし』とはよく言ったものです。吾輩もこの歳になっても、親に迷惑ばかり掛けておりますので、やはり元気でいてくれる間にもっともっと親孝行しておかなければ…そんなことを、この映画は思い出させてくれます。『後悔先に立たず』ですからね。
「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」は、只今全国・涙、涙のロードショー公開中です。さあ、映画館で『親のありがたみ』を今一度感じて下さい。
「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」の映画詳細、映画館情報はこちら >>
・東京タワー オカンとボクと、時々、オトン@映画生活
オカン(内田也哉子・晩年を樹木希林)とボク(大学生~:オダギリジョー)は、ボクが3歳の時にオトン(小林薫)の家を出て、筑豊のオカンの実家に身を寄せる。それからオカンは、女手一つでボクを育ててくれた。大分の美術高校へ進学するため、ボクは15歳でオカンの許を離れた。そして東京の美術大学へ進学。その間、オカンは自分で店を持ち、仕送りを送り続けてくれた。しかし、その金をしこたま遊びに使って、ボクはその間、何にもしなかった。やがて借金で首が回らなくなり、落ちるところまで落ちて『このままではイカン!』とようやく気付いたボクは、絵を描く仕事から様々なジャンルの仕事までを引き受け、ようやく働き始めた。そんな折、オカンが癌の手術を受けたことを知ったボクは、オカンを東京へ呼び寄せる。一緒に暮らすために…。
実は吾輩、原作も読んでないですし、スペシャルドラマ&連ドラ共にマトモに見ておりません。そんな状況で観に行ったのですが、ハッキリ言って思ったほど感情移入出来ず、正直消化不良を抱えて帰ってまいりました。ええ、そりゃ確かに泣けましたよ。でもそれはストーリーがどうとか言うのではなく、単に“親が死ぬ”というシチュエーションによってもたらされたモノだと思います。人の子なら、誰でもあんなシーン見せられたら“ホロリ”と来ますよ。ただ、それだけなんですよね。で、吾輩がこれほど映画に入り込めなかったのは、恐らく観ていてず~っと持っていた“キャスティングに関する違和感”が原因だと思います。
具体的に幾つか挙げますと…
・オカンもボクも、途中で役者が変わるのに、何でオトンだけ最初から最後まで小林薫が1人で演じたのか?あれならオカンもダブルキャストにせず、樹木希林が最初から演じればよかった。
・そのオカン役。内田也哉子と樹木希林の変わり方が、あまりにも唐突!いくら実の親子で似てるからと言っても、あれはムリ。いきなり老けすぎ!
・ボク役も、高校生の頃の俳優から、いきなりオダギリジョーに変わったけれど、どう見てもムリがある。せめて高校時代くらいから、オダジョーに演じさせた方がよかった。
・実年齢で10歳も違う、オダギリジョーと勝地涼を“同級生”としてキャスティングしてるのは…どう考えても(見ても)変!etc・etc…。
真剣にキャスティングしたのかな??って言いたくなるようなツッコミ所が満載で、妙にそれが引っ掛かってしまって、前述したように映画に入り込めませんでした。期待が大きかっただけに何とも残念です。
でもね、この映画を観ると『ああ、親孝行はしとかなアカンなあ~』という思いに駆られます。『親孝行したい時には、親はなし』とはよく言ったものです。吾輩もこの歳になっても、親に迷惑ばかり掛けておりますので、やはり元気でいてくれる間にもっともっと親孝行しておかなければ…そんなことを、この映画は思い出させてくれます。『後悔先に立たず』ですからね。
「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」は、只今全国・涙、涙のロードショー公開中です。さあ、映画館で『親のありがたみ』を今一度感じて下さい。
・東京タワー オカンとボクと、時々、オトン@映画生活
by mori2fm
| 2007-04-23 01:47
| 映画評 日本映画 た行





