2007年 05月 18日
「バベル」う~ん、一筋縄では…。
アメリカ人の夫婦、リチャード(ブラッド・ピット)とスーザン(ケイト・ブランシェット)。彼等は、ある事がきっかけで冷え切ってしまった夫婦の絆を取り戻すべく、モロッコを旅していた。その旅の最中、バスで窓際の席に座っていたスーザンが、いきなり銃撃され重傷を負ってしまう。誰が何のために撃ったのか?パニックに陥りつつも、リチャードはバスを一番近い村まで戻してくれるよう頼む。その頃アメリカでは、リチャードの2人の子供達の世話をしているベビーシッターのアメリア(アドリアナ・バラッザ)が、メキシコで行なわれる息子の結婚式に出席せんと、電話でリチャードに要望するが、事態が事態だけにリチャードは許可をせず、子供の世話をし続けるようにアメリアに命ずる。思い余ったアメリアは、迎えに来た甥のサンチャゴ(ガエル・ガルシア・ベルナル)の車に子供たちを乗せ、一緒にメキシコへ連れて行くことにする。モロッコでリチャードとスーザンが救援の到着を待ち続けている頃、日本ではスーザンの銃撃に使用された銃の件で、警察からケンジ(二階堂智)という刑事がヤスジロー(役所広司)の許を訪ねて来る。応対したのは、ヤスジローの娘で聾唖者のチエコ(菊池凛子)だった…。
『幾つものストーリーが、微妙に重なり合って1本の映画を構成している。そしてその、1つ1つのストーリーが、どれも素晴らしい』てな感じの評判を聞いておりましたし、実際に観て吾輩も各エピソードはそれぞれ充分に見応えの有るものだったと感じました。実は吾輩これまで、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督の映画は観た事が無かった(別に嫌いな訳ではないです。ただホントに観るタイミングがなかっただけ…)のですが、この構成力には脱帽いたしました。コレを1本の映画にしてしまうってのは、素晴しいことだと思います。その力は認めますが、ただですね~。敢えて言わせてもらいますと、モロッコとメキシコのエピソードは非常に密接に絡まっているのですが、コレに対して日本のエピソードは、この映画に絶対必要な要素だったのでしょうか?誤解を受けるかもしれませんが、決して日本で繰り広げられるストーリーの出来が良くないとか思ってる訳ではありません。むしろ、非常に良く出来たストーリーだったと思います。ただ、コレを他の国(モロッコとメキシコ)で展開する物語と絡ませるのは、何となくムリからっぽい気がしておりました。そう正に“浮いてる”“異質”って感じを受けました。チョット詰め込み過ぎ…。
ただ何度も言いますが、それぞれのエピソードは秀逸です。言葉が伝わらないことで、人間は自分の思いを他人に伝えることが出来ない。また同じ国にいても、言葉を持たない者がその思いを他人に伝えるのは、並大抵のことではない。そんな人間の苦悩を、俳優陣も素晴しい演技で見せてくれます。特に吾輩は、ブラピ演じるリチャードにかなり感情移入してしまいました。彼の何ともやり切れない“哀しみ”“怒り”“不安”といった思いは、スクリーンを通してヒシヒシと伝わってきました。
ところで、アカデミー賞にノミネートされた菊池凛子さんですが、確かに手話も素晴しかったですし、ノミネートに値する演技だったとは思います。んが、“高校生”と言われると、やはりチョット違和感を感じてしまいましたね。ただこの映画に出たことで、彼女が国際的に強烈なインパクトを残したのは確かです(だってイキナリ「氷の微笑」やっちゃうんですから…)。そういう意味では、コレを機に更に世界に羽ばたいて行く足掛かりには、充分出来たと思います。後は英語力をどこまで伸ばせるか?に掛かってくると思います。何せ今回は喋ってませんから。
「バベル」はただいま全国好評上映中です。あなたも『人間という、ちっぽけな生き物の苦悩』を、映画館で是非ご覧下さい。とっても重厚な映画ですから、リキ入れて…。
~追記~
実は、随分前に観ていたのですが、なかなか自分の中で消化できずに書くことが出来ませんでした。それだけ難解(この言葉が適当だとは思わないのですが…)な映画だったと思います。自分なりにまとめてみたつもりですが、如何でございましょうか?
・バベル@映画生活
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上映時間:143 分製作国:アメリカ監督:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ出演:ブラッド・ピット、ケイト・ブランシェット、ガエル・ガルシア・ベルナル、役所広司、菊地凛...... more





