2009年 04月 27日
「グラン・トリノ」すべての人へ…見てください!
[クリント・イーストウッド] ブログ村キーワード
![「グラン・トリノ」すべての人へ…見てください!_a0014708_14462364.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/201701/31/08/a0014708_14462364.jpg)
クリント・イーストウッド4年ぶりの主演、そして監督作、「グラン・トリノ」(ワーナー・ブラザース)。終焉の時を迎えた男が選択する“人生の幕の降ろし方”に、熱い涙がこぼれます。
妻に先立たれたウォルト(クリント・イーストウッド)は、朝鮮戦争の帰還兵。“頑固で偏屈な年寄り”として2人の息子や、その孫達とも折合いが悪く、1人で単調な日々を過ごしていた。生前、妻から『懺悔をさせてほしい』と依頼され、その為に訪問してくれた神父(クリストファー・カーレイ)にさえ、悪態をついて追い帰す始末。隣家には、アジア系“モン族”の移民家族が越して来て、偏見を隠さないウォルトは、とても気分を害していた。そんなウォルトの楽しみは、車。定年まで働いたフォードの工場で、自らがステアリングを取り付けた72年式の愛車・“グラン・トリノ”を磨き、眺めることだった。ある夜、“グラン・トリノ”のガレージに賊が侵入。ライフルを携えたウォルトは、転倒しながらも賊を追い払う。後日、隣家の長男・タオ(ビー・バン)が、賊だったことが判明。タオは、従兄のスパイダーから不良グループへの入団テストとして、“グラン・トリノ”を盗むように命じられたのだった。タオを責めに来たスパイダーたちに、銃を突きつけるウォルト。結果的に隣家の人々を救ったウォルトは、偏見を抱きながらも次第に隣家との交流を深めて行く。特にタオの姉・スー(アーニー・ハー)との会話は、頑ななウォルトの心を、いつしか和らがせていた。そして、詫びの印にウォルトの許を訪れ、手伝いを始めたタオ。ウォルトは、タオを知人の建設現場へ紹介し、働かせる。いつしかウォルトは、タオを一人前の男にすることに喜びを感じていた。しかしスパイダー達は、そんなタオにも、しつこくつきまとっていた…。
どうしたらこんな素晴らしい映画を作れるのでしょう?イーストウッドは、本当に凄い。トンでもない人だと吾輩は思います。この映画、途中でラストがある程度想像出来てしまいます(そりゃあ、あれだけ『ラストが、ラストが…』って煽られたら、何となくわかっちゃいますって!)。で、その通りの展開になった時、『ああ、やっぱりな』と思った次の瞬間、吾輩は涙が止まらなくなってしまいました。悲しいシーンであることに間違いはありません。しかし、事前に結末は予見できていたにも関わらず、吾輩久々に“号泣”してしまいました。何故か?どうしてか?自分でもまったく説明が出来ません。ただ1つ言える事は、これこそが“イーストウッド映画の持つ魅力”なのだな~ってことです。上手く説明できませんが、吾輩の脳の中枢は、この魅力の前に、なす術もなく涙腺を決壊させたのです。悲しい、ホントに悲しいんですよ。でも、この悲しさは“未来に希望を抱かせる悲しさ”なんですよ。正直『もう少し、上手いやり方があったやろう?』とも思ってしまったのですが、無骨なまでに真っ直ぐ、その未来の為に自らを捧げたウォルトの決意。その心中を思った時、吾輩の涙腺は再び決壊してしまいました。人間こんな事、思うだけでなかなか出来ません。ウォルトが人生を賭して灯した“希望”という光は、スーやタオが人生に迷った時、必ず正しい道を照らしてくれる筈です。
決して悲しく、重い映画ではありません。随所に微笑ましい演出が為され、そして笑いのツボも用意されています。特にウォルトが度々怒りを露わにする(不義理な息子や孫達の、理不尽な振る舞いや、不良グループ達の許せない行動に)シーンには、『おお!まるで年老いたダーティハリーだ(^^;!』と、吾輩クスクス笑いが止まりませんでした。まるで『歳はとっても、俺の正義の怒りは不変だぜ!』という、イーストウッドの心の叫びが聞こえてくるようでした。このように、骨太な中にも軽妙洒落な演出を織り込み、そしてラストに希望の涙を流す大団円を用意する。派手さはないけれど、スクリーンを通して、人間の一人一人の存在が、どれだけ大切なものなのかを思い知らせてくれる。スマートじゃないけれど、一級の芸術として完成している…。この映画は、そんなイーストウッド映画の最高峰と呼べる作品に仕上がっていると思います。然るに何故、この映画はアカデミー賞にカスりもしなかったのでしょうか?吾輩個人的に“作品賞”あげてもイイくらいの映画だと思うんですがね~(現時点で「スラムドッグ$ミリオネア」は未見ですが)。今のところ間違いなく、今年のNo.1です!
本作でイーストウッドは、俳優業のリタイヤを宣言したそうです。確かに間もなく79歳(?!)になられることを考えれば、それもアリかな~とも思います。ラストでこれだけ素晴らしいモノを見せていただいたのですから、俳優人生の花道には相応しいと思います。これからは監督として、心の底から感動出来る映画をドンドン撮っていただきたいモンです。でも、気が向いたらまた演技も見せてください…。
「グラン・トリノ」は、ただいま全国大絶賛上映中です。『人は如何に生き、そして如何に死ぬか?』真っ直ぐに生きた1人の男の物語を、あなたも是非!映画館でご覧下さい。
~追記~
エンディングで流れる主題歌が、また素晴らしく心に響きます!ただいまYahoo!映画で、期間限定(?)配信中です。→コチラをクリック!
「グラン・トリノ」の映画詳細、映画館情報はこちら >>
映画『グラン・トリノ』 - シネマトゥデイ
・グラン・トリノ@映画生活
![グラン・トリノ - goo 映画](http://cmm001.goo.ne.jp/img/badge/badge_24.gif)
グラン・トリノ - goo 映画
ランキング参加中
↓“ポチッ”と、よろしく!↓
![人気ブログランキングへ](http://image.with2.net/img/banner/banner_21.gif)
![「グラン・トリノ」すべての人へ…見てください!_a0014708_14462364.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/201701/31/08/a0014708_14462364.jpg)
クリント・イーストウッド4年ぶりの主演、そして監督作、「グラン・トリノ」(ワーナー・ブラザース)。終焉の時を迎えた男が選択する“人生の幕の降ろし方”に、熱い涙がこぼれます。
妻に先立たれたウォルト(クリント・イーストウッド)は、朝鮮戦争の帰還兵。“頑固で偏屈な年寄り”として2人の息子や、その孫達とも折合いが悪く、1人で単調な日々を過ごしていた。生前、妻から『懺悔をさせてほしい』と依頼され、その為に訪問してくれた神父(クリストファー・カーレイ)にさえ、悪態をついて追い帰す始末。隣家には、アジア系“モン族”の移民家族が越して来て、偏見を隠さないウォルトは、とても気分を害していた。そんなウォルトの楽しみは、車。定年まで働いたフォードの工場で、自らがステアリングを取り付けた72年式の愛車・“グラン・トリノ”を磨き、眺めることだった。ある夜、“グラン・トリノ”のガレージに賊が侵入。ライフルを携えたウォルトは、転倒しながらも賊を追い払う。後日、隣家の長男・タオ(ビー・バン)が、賊だったことが判明。タオは、従兄のスパイダーから不良グループへの入団テストとして、“グラン・トリノ”を盗むように命じられたのだった。タオを責めに来たスパイダーたちに、銃を突きつけるウォルト。結果的に隣家の人々を救ったウォルトは、偏見を抱きながらも次第に隣家との交流を深めて行く。特にタオの姉・スー(アーニー・ハー)との会話は、頑ななウォルトの心を、いつしか和らがせていた。そして、詫びの印にウォルトの許を訪れ、手伝いを始めたタオ。ウォルトは、タオを知人の建設現場へ紹介し、働かせる。いつしかウォルトは、タオを一人前の男にすることに喜びを感じていた。しかしスパイダー達は、そんなタオにも、しつこくつきまとっていた…。
どうしたらこんな素晴らしい映画を作れるのでしょう?イーストウッドは、本当に凄い。トンでもない人だと吾輩は思います。この映画、途中でラストがある程度想像出来てしまいます(そりゃあ、あれだけ『ラストが、ラストが…』って煽られたら、何となくわかっちゃいますって!)。で、その通りの展開になった時、『ああ、やっぱりな』と思った次の瞬間、吾輩は涙が止まらなくなってしまいました。悲しいシーンであることに間違いはありません。しかし、事前に結末は予見できていたにも関わらず、吾輩久々に“号泣”してしまいました。何故か?どうしてか?自分でもまったく説明が出来ません。ただ1つ言える事は、これこそが“イーストウッド映画の持つ魅力”なのだな~ってことです。上手く説明できませんが、吾輩の脳の中枢は、この魅力の前に、なす術もなく涙腺を決壊させたのです。悲しい、ホントに悲しいんですよ。でも、この悲しさは“未来に希望を抱かせる悲しさ”なんですよ。正直『もう少し、上手いやり方があったやろう?』とも思ってしまったのですが、無骨なまでに真っ直ぐ、その未来の為に自らを捧げたウォルトの決意。その心中を思った時、吾輩の涙腺は再び決壊してしまいました。人間こんな事、思うだけでなかなか出来ません。ウォルトが人生を賭して灯した“希望”という光は、スーやタオが人生に迷った時、必ず正しい道を照らしてくれる筈です。
決して悲しく、重い映画ではありません。随所に微笑ましい演出が為され、そして笑いのツボも用意されています。特にウォルトが度々怒りを露わにする(不義理な息子や孫達の、理不尽な振る舞いや、不良グループ達の許せない行動に)シーンには、『おお!まるで年老いたダーティハリーだ(^^;!』と、吾輩クスクス笑いが止まりませんでした。まるで『歳はとっても、俺の正義の怒りは不変だぜ!』という、イーストウッドの心の叫びが聞こえてくるようでした。このように、骨太な中にも軽妙洒落な演出を織り込み、そしてラストに希望の涙を流す大団円を用意する。派手さはないけれど、スクリーンを通して、人間の一人一人の存在が、どれだけ大切なものなのかを思い知らせてくれる。スマートじゃないけれど、一級の芸術として完成している…。この映画は、そんなイーストウッド映画の最高峰と呼べる作品に仕上がっていると思います。然るに何故、この映画はアカデミー賞にカスりもしなかったのでしょうか?吾輩個人的に“作品賞”あげてもイイくらいの映画だと思うんですがね~(現時点で「スラムドッグ$ミリオネア」は未見ですが)。今のところ間違いなく、今年のNo.1です!
本作でイーストウッドは、俳優業のリタイヤを宣言したそうです。確かに間もなく79歳(?!)になられることを考えれば、それもアリかな~とも思います。ラストでこれだけ素晴らしいモノを見せていただいたのですから、俳優人生の花道には相応しいと思います。これからは監督として、心の底から感動出来る映画をドンドン撮っていただきたいモンです。でも、気が向いたらまた演技も見せてください…。
「グラン・トリノ」は、ただいま全国大絶賛上映中です。『人は如何に生き、そして如何に死ぬか?』真っ直ぐに生きた1人の男の物語を、あなたも是非!映画館でご覧下さい。
~追記~
エンディングで流れる主題歌が、また素晴らしく心に響きます!ただいまYahoo!映画で、期間限定(?)配信中です。→コチラをクリック!
![](http://image.excite.co.jp/jp/cinema/cmn/icon_exlink.gif)
映画『グラン・トリノ』 - シネマトゥデイ
・グラン・トリノ@映画生活
![グラン・トリノ - goo 映画](http://cmm001.goo.ne.jp/img/badge/badge_24.gif)
グラン・トリノ - goo 映画
ランキング参加中
↓“ポチッ”と、よろしく!↓
![人気ブログランキングへ](http://image.with2.net/img/banner/banner_21.gif)
![にほんブログ村 映画ブログへ](http://movie.blogmura.com/img/movie88_31_purple.gif)
by mori2fm
| 2009-04-27 21:49
| 映画評 外国映画 カ行