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カテゴリ:映画評 外国映画 サ行( 58 )

 太陽の異常により、滅亡の危機に瀕する人類。その危機を回避すべく、科学者たちがロケットに乗って太陽へ向かう…。「サンシャイン 2057」(20世紀FOX)。う~ん、このストーリーどっかで観たことあるような気がするな~。



 2057年。太陽はその活動を弱め、影響で地球は凍てついた氷の惑星と化していた。このままでは人類は滅亡する。この危機を乗り切るべくキャパ(キリアン・マーフィ)、カネダ(真田広之)、コラゾン(ミシェル・ヨー)、メイス(クリス・エヴァンス)等、科学者・エキスパート8名から成るチームが、宇宙船“イカロス2号”で太陽へと向かう。目的は、太陽に巨大な核爆弾を打ち込み、その活動を再び活性化させようというものであった。イカロス2号は順調に飛行を続け、水星の軌道付近まで到達する。そこで彼等は謎の電波を傍受する。発信源は7年前に同じ任務のため太陽に向かい、消息を絶った“イカロス1号”だった…。


 
 クオリティや、細かなストーリーは異なりますが、『太陽の危機=人類の危機を救いに行くミッション』という物語の骨格は、17年前に公開され大ゴケした映画と非常によく似ております。その映画とは知る人ぞ知る「クライシス 2050」(^^;(ああ、この映画についてまさか語る日が来ることになろうとは…)。『カタカナの後に数字』というタイトルの付け方まで一緒!まあでも今回の「サンシャイン 2057」の方が、遥かに出来はいいですし、何より良心的です。あ、「クライシス…」に関しては、これ以上触れません(^^;。興味のある方はネットで検索して、その“酷評ぶり”をご覧になってください。ちなみに吾輩はリアルタイムに映画館で観ました…(爆)。

 SFXのクオリティも高いし、『デカイ宇宙船に、少人数のチームが乗り込んだら必ず悲劇が起こる』という法則(?)もキチンとクリア(??)されてます。何より真田さんを始めとしたアジア圏からキャスティングされた俳優たちと、アメリカ・イギリス系の俳優たちとのコラボレーションが、非常に上手く映画の中で描かれています。吾輩やはり日本人ですから、真田さんを応援してしまいましたよ。映画の中で彼はショッキングな結末を迎えるのですが、それまでのシーンも含めて、その存在感を我々観客に充分アピールしてくれます。いい役どころだったと思いますよ。

 映画として、なかなか魅力ある作品に仕上がっているのですが、残念ながらこの映画、途中から“トンでも映画”な方向へ走り出してしまいます。ここら辺りが観ていて非常に残念で、結果観終わって『あ~あ!結局何だったのだ?』という思いに駆られてしまいました。何とも、勿体ないことです。

 ところで吾輩、公開初日(4月14日)に観てきたんですが、その映画館(今回はコチラ)の入り口に『4月27日までの上映となります』と書かれた貼り紙が…。WAO!いきなり2週間限定の公開!?大丈夫かいな、この映画??


 「サンシャイン 2057」は、ただいま全国ロードショー公開中です。『愛は地球を救えるか…(違)?』その瞬間をあなたも是非、映画館で目撃してください。ええ、お早目に…。


「サンシャイン 2057」の映画詳細、映画館情報はこちら >>

サンシャイン 2057@映画生活
by mori2fm | 2007-04-15 23:32 | 映画評 外国映画 サ行

 ウィル・スミス久々(気付かなかったんですが、ホントに久しぶり。何とコレ以来!)の主演作、「幸せのちから」(ソニー・ピクチャーズ)“ドン底から、幸せを掴んだ父子のサクセス・ストーリー(実話ベース)”てんで、こりゃまたお涙頂戴の映画なのかな~?と思って観に行ったのですが、これがまたハイ良かったんですよ!



 クリス(ウィル・スミス)は、医療機器販売のビジネスに手を出すが商品は思うように売れず、税金や家賃の支払いも滞りがちで日々の生活にも窮していた。妻のリンダ(タンディ・ニュートン)は、そんな状況に耐え切れず5歳の息子・クリストファー(ジェイデン・クリストファー・サイア・スミス)を連れて家を出てしまう。リンダと連絡を取ったクリスは、クリストファーを置いていくよう嘆願。『クリストファーは自分が育てる』と告げるクリスの言葉を了承したリンダは、1人で家を後にする。こうして父子2人の生活が始まったのだが、暮らしが苦しいことには変わりはなかった。この生活から脱出すべく、クリスは証券会社《ディーン・ウィッター》の仲買人養成コースへ志願する。半年間の研修を受講し、20人の中から1人だけが採用されるという厳しいもの。しかも半年の研修期間中は、“無給”。クリスは、クリストファーとの“幸せな生活”を勝ち取る為に、この過酷な条件に挑んでいく…。



 “実話がベース”って言う時点で、結果はわかっちゃってるわけですよ。“ハッピーエンド”ってね。だからひょっとすると安っぽい話なんじゃないかな~?と思っておりましたが、これは予想に反してイイ映画でした。そう、結果はわかりきっているのに、途中で散々追い詰められる(モーテルを追い出され、父子共々駅のトイレで“ホームレス状態”になってしまうシーンなど…)父子の姿が、ただもお不憫で哀しくて…。そして幾多の苦難を乗り越え、最後に仲買人として採用されることが決まったときのクリスがとった行動と表情(その瞬間は泣いたりしないのですが、ビルの外へ出て上空を振り仰ぎ、何とも言えんイイ顔をするんですよ“やったぞ!”って感じの)。バックに流れる音楽と相まって、素晴らしく感動的なシーンに仕上がっています。はい、泣きました。泣かされました!映画館のあちらこちらで、すすり泣きが聞こえましたわ。
 

 ある意味これは、“負け組から勝ち組へのサクセス・ストーリー”と言えると思いますが、実際は、そんな下世話な言葉(負けだの勝ちだの)では言い表せない、優しさと幸福感に満ち溢れた映画だったと思います。


 今回、ウィル・スミスは銃をブッ放したりはしませんが(^^、一心に子どもの幸せを思う父親役を熱演しています。この役で、アカデミー賞にもノミネート(最優秀主演男優賞)されました。他の候補のことを考えると、チトしんどいかな?とは思いますが、心情的には彼に受賞してほしい…そんな風に思わせる演技でした。また、クリストファーを演じたのは本当の“ウィル・スミスJr.”!今回が初の演技経験だったそうですが、とても自然に愛らしくスクリーンにその魅力を振りまいています。…というよりも、“5歳の少年役。パパはウィル・スミス”という実生活そのまんまを、映画でも演じていたような気がします。あ、実生活は映画とは違い、超リッチなんでしょうが…(^^。


 「幸せのちから」は、ただいま全国大絶賛公開中です。“幸せを信じることの素晴らしさ”を是非、映画館でご覧下さい。

「幸せのちから」の映画詳細、映画館情報はこちら >>

幸せのちから@映画生活
by mori2fm | 2007-02-06 22:15 | 映画評 外国映画 サ行

 アメリカ海兵隊の規定の髪型(=丸刈り)を指して、『ジャーのような頭』=「ジャーヘッド」(UIP)。そ、海兵隊の映画です。それも“湾岸戦争”を題材としていますから、さぞ、凄惨で悲惨な映画なのかな?と思って観てきたのですが、これがまた意外にも、荒んだ若者の心を映し出した映像の、オンパレードでございました…。


 スオフォード(ジェイク・ギレンホール)は、大学へ進学すべきか迷った挙句、海兵隊への入隊を決意。しかし、そこは正に“クソ溜め”と思えるほど、最悪な場所だった。自分の選択を悔やみ、下剤を飲んでまで仮病の下痢を患い、日々を過ごしていたスオフォードを、三等曹長のサイクス(ジェイミー・フォックス)が“斥候狙撃兵”の候補にスカウトする。スオフォードは、この『1発に命を懸ける』狙撃兵の訓練にのめり込んで行く。やがて、クウェートにイラクが侵攻。サダム・フセイン率いる軍勢と対峙すべく、アメリカ政府は、軍の派遣を決定。スオフォード達の部隊も、中東へ送られることに。しかし、戦意を高揚させ意気揚々と乗り込んだ兵達を待っていたのは、果てしなく続く砂漠と、長い長い“待機”の日々だった…。


 湾岸戦争の内幕ってのは、こんな感じだったんですね。確かにあの当時ニュースで見ていたのは、まるでTVゲームのような映像(ミサイルが飛んでいって、的確に敵の施設を爆破…但し誤爆も含む…笑)が殆んどでしたから、生身の人間の戦いについてはあまり触れられてなかったですね。ただ、この映画で描かれている、ここまで極端な例が存在していたとは、吾輩まったくもって知りませんでしたし、想像もしませんでした。彼等は敵と戦ったのではなく、自らの葛藤と戦っていたのですね。しかし、そりゃそんな事が続けば気分も滅入ってくるし、虚しくもなるわな~。精神衛生上、良くもないわ。欲求不満の兵隊って、恐いよな~。

 この映画、過去のアカデミー賞受賞者が3名(監督賞主演男優賞助演男優賞)も関わっているのに、何でこんなに地味なんでしょうか?宣伝も公開規模も、興行収入(公開開始週、ベスト10圏外)も。コレも全ては、まるでドキュメンタリーのような作風による物なのでしょうか?全篇を通して『楽しい』と感じられるシーンは、ほぼ皆無でございましたから…。


 「ジャーヘッド」は、ただいま全国ロードショー公開中です。あの戦争の虚しい裏側の事実を、映画館で是非ご確認ください。
by mori2fm | 2006-02-20 01:23 | 映画評 外国映画 サ行

 “ハリウッドの撮る日本映画”として、公開前から注目されていた「SAYURI」(ブエナ ビスタ)。『主役の芸者役が、何で日本人じゃなくてチャン・ツィイーやねん?』とか『何で、全編英語でやらなアカンねん?』というような、様々な疑問を胸に抱きつつ(不穏だなあ)映画館へ行ってまいりました。


 貧しい漁村の娘・千代(大後寿々花)は、姉と共に都へ売りに出される。千代は“お母さん”と呼ばれる女将(桃井かおり)が取り仕切る置屋に引き取られ、姉とは離れ離れに。その日から芸者になる為の修行に従事させられる千代。しかし、置屋の売れっ子芸者“初桃”(コン・リー)の度重なるいじめに耐えかねた千代は、置屋からの脱走を決意するが失敗。故郷の親を亡くし、姉にも見捨てられた千代は置屋で“端女(はしため)”として生きていくしか他に道はなかった。或る日、寂しさから橋の上で泣いていた千代に、“会長”(渡辺謙)と呼ばれる男が優しく声を掛けてきた。会長の優しさに触れ、心をほだされた千代は、『いつか芸者になって、もう一度会長さんに逢いに行く』と心に決めるのだった。やがて千代(チャン・ツィイー)は、美しく成長するが、置屋では相変わらず女中として暮らす日々を送っていた。そんな或る日、初桃の商売敵である芸者“豆葉”(ミシェル・ヨー)が、千代を訪ねて置屋へやって来る…。

 まあね、いくら“ファンタジー”って言われても違和感は残りますよね。そりゃ、アチラの人に言わせると『ロシアやドイツを舞台にした映画でも、ハリウッドスターがキャスティングされ、全編英語でやってるがな』てな感じなんでしょう。ええ、それは認めましょう。「K-19」では、旧ソ連の原潜の艦内でハリソン・フォードリーアム・ニーソンは全編英語で会話してましたし、パリが舞台の「オペラ座の怪人」だって、全編英語でしたから。でもね、そこまで英語にこだわるなら、中途半端に日本語をかまさないでほしかったですね。そう、劇中BGでラジオから流れる日本語の歌、日本語のニュース。主要キャストとは関係ないところで交わされている、日本語による会話。更には軍の車が退避勧告を日本語で流している横で、英語による会話が行なわれている…。めちゃめちゃな感じがしましたよ。そんなことするなら、いっそ全編日本語で日本人キャストでやってくれればよかったのに~!てのが正直な感想です。コレ観て、アチラさんが『日本ってこんな国なんや~』てな風に勘違いされないことを希望しますわ。ファンタジーですよ、ファンタジー!まあ、アメリカから見れば、『日本も中国も同じアジアなんだから…』くらいの感覚しかないのでしょう。だから日本人じゃない、チャン・ツィイーや、ミシェル・ヨーが芸者をやってても何ら違和感はないのでしょうね(確かにチャン・ツィイーは相変わらずキレイでしたが…)。でもそんな風にくくられると、せっかくがんばっている渡辺謙さんや、役所広司さんが気の毒に思えてきます。
 
 ただ『舞台が日本である』ってことに拘らずに観ると、なかなか見応えのある映画には仕上がっています。さすが「シカゴ」ロブ・マーシャル監督。エンターテインメントとして、充分に楽しめる映像と音楽に仕上げています。この映画で描かれている戦中~戦後の日本の姿は、ある種豪華なテーマパークで再現されているような映像となって、観ている者をその世界へと引き込んでいきます。そういう意味では“ファンタジー”と言える映画だと思います。
 今回キャスティングで一番得をしたのは、桃井かおりさんではないでしょうか。彼女の本作の演技は、「ブラック・レイン」での松田優作さんを観た時のインパクトに匹敵するものを感じさせられましたから。あのキャラで、今後ハリウッドに進出していただきたいモンです。

 京都人である吾輩にとっては、観ている最中から『コレ絶対京都で撮影してるよな~。どこで撮ったんやろ?』と気になっていたのですが、エンドロールでロケ地を知って、唖然!そこには“KYOTO YOSIMINE TEMPLE”の文字が…ウソ~!善峰寺てか?!地元やんか!いつ来てたのよ?全然知らんかったわ…。


 「SAYURI」は、ただいま全国ロードショー公開中です。日本のような日本でないような、不思議の国“ニッポン”を舞台に繰広げられるハリウッド・ファンタジーを、映画館で是非ご覧下さい。
by mori2fm | 2005-12-19 22:34 | 映画評 外国映画 サ行

 やった、やってくれましたよ「ストレス」…じゃなかった「ステルス」(ソニー・ピクチャーズ)。もお久しぶりに観た“アメリカ万歳祭”“究極おバカ映画”。相手のご都合なんて、まるで関係なし!ツッコミどころ満載!いやあここまでやられると、逆に気持ちイイ~わ。え、この映画ジェリー・ブラッカイマーは絡んでないの?何?監督ロブ・コーエン!あ、そう。もおどっちでもエエわ(笑)。


 近未来のアメリカ海軍で、テロの脅威に立ち向かうために新たなミッションが立案される。その為に400人のパイロットが立候補し、わずかにベン(ジョシュ・ルーカス)、カーラ(ジェシカ・ピール)、ヘンリー(ジェイミー・フォックス)の3名が選出される。彼等はカミングス大佐(サム・シェパード)の下で最新鋭ステルス戦闘機を駆り、訓練を重ねて上々の成績を収める。そしていよいよ空母へ実戦配備された彼らの編隊に、もう1機が加わることに。それは人工知能を搭載した、“エディ”と呼ばれる無人ステルス戦闘機だった。訝るベンに『エディがこの隊の中心だ』と言い放つカミングス。しかし或る任務からの帰途、着艦時に受けた落雷を切っ掛けに、エディは暴走を開始する…。



 もおね、ストーリーがハチャメチャ!”落雷を切っ掛けに…”とか書いてますけど、この人工知能は劇中の説明で『何からでも学習する』とか言われてますから、別に落雷受けんでも勝手に暴走する素養は、最初から持ち合わせておったわけです!また、勝手に領空侵犯しておいて、その迎撃(あくまでも自衛のため)に上がって来た戦闘機に対して、『敵機と遭遇した、交戦許可を』てなことを平気でヌカすわ、挙句に撃墜しちまうわ。更にネタバレではございますが、北朝鮮上空で機が爆発してしまい、脱出せざるをえなかったカーラの救出のため、ベンとエディがラストに国境付近で北朝鮮軍相手に大暴れするんですが…、カーラは別に撃墜された訳でもなく、云わば自分で勝手に北朝鮮に堕ちたのであって、今回の北朝鮮側の対応は珍しく(笑)ごく当たり前のモノなのであって、ムチャクチャなのはアメリカ側でございますから、何ともまあ迷惑な話ですな~。他にも“休暇でタイを訪れる…”っていう設定でカーラ役のジェシカ・ピールがSEXYダイナマイト・ビキニ姿を披露しております(はい、目の保養にはなりました…笑)が、あんなシーン本編に何ら必要ねえじゃんか!そんな、クビレで戦闘機は操縦できんぞ!ああ、もうツッコミまくりだわ…。

 更に言うと、ジェイミー・フォックス!あんた何でこんな映画に出てるのよ?アカデミー主演男優賞やで!それが役の扱いだって殆どマクロスの柿崎(いや、あそこまでひどくはないかな…笑)みたいやし…。多分「Ray」よりも前にこの映画を撮影した(もしくは出演が決まってた)んだよね?オスカー受賞後に決めたなんて、まかり間違っても言わないでくれよな~。人間性疑っちゃうよ~。もしそうなら…『仕事は選べよな~!!』それから、上官役のサム・シェパード!アンタも…『もっと仕事、選べよな~!!』(笑)名優なんだからさ~。


 何だかんだいっぱい書きまくりましたが…こういう“バカ映画”、吾輩大好きです(笑)!いやあ、ホント楽しかったよ、ツッコミまくりで…。

 「ステルス」は、ただいま全国公開中です。映画の冒頭で『エンドタイトル終了後にも、映像がありますので、最後までご覧下さい』ってテロップが出ます。そして長い長~いエンドタイトルの後に『何じゃそりゃ~!』とツッコミたくなる映像がながれます。その映像を確認するためにも(笑)、映画館へ足をお運び下さい!
by mori2fm | 2005-10-13 02:40 | 映画評 外国映画 サ行

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 ~家族の幸せだけを願っていたら、いつの間にか“アメリカの希望”になっていた…-これは、そんな父親の物語です。~よく出来たキャッチです(チョット臭いかな?)。「シンデレラマン」(ブエナビスタ)。名匠ロン・ハワード監督と名優(?…人間性はともかく…)ラッセル・クロウが、オスカー受賞作「ビューティフル・マインド」以来、再び組んだ話題作。おまけに共演が、これまたオスカー女優レネー・ゼルウィガー!まあ、何と豪華な顔合わせでしょうか。果たして映画の出来映えや如何に?


 ジム・ブラドック(ラッセル・クロウ)は、若手の有望ボクサー。愛妻メイ(レネー・ゼルヴィガー)と3人の子供たちに囲まれ幸せな日々を送っていた。しかし若さと勢いで挑んだタイトル戦に敗退。やがて右手を負傷したジムは、その後勝てない試合が続き、遂にはプロモーターからライセンスを剥奪されてしまう。折しも1930年代初頭のアメリカには、大恐慌の嵐が吹き荒れていた。ボクサーの職を失ったジムは、港湾労働の仕事などで何とか家族を護ろうとするのだが、失業者が溢れる中では、その仕事にすら毎日従事できる保証は無かった。生活は見る見るうちに困窮して行き、メイはジムの留守中に子供たちを、親類の家に預けてしまう。『決して他所へはやらない』と子供達に約束したジムは、恥も外聞も投げ捨て政府の緊急援助を受け、更にはボクシング界のプロモーター達が集う席で、窮状を訴え救いを求める。この様子を見かねた、かつてのマネージャー・ジョー(ポール・ジアマッティ)が、若手のボクサーとの試合の話をジムに持ちかける。一夜限りの特例での復活。誰が見ても勝ち目の無い試合だったが、その報酬は今の家族を護るためには充分な価値のあるモノだった。ジムはこの試合を受けることを決意する。そしてそれは、ジムのボクサー人生の再スタートをも意味することになるのだった…。



 全体的にコレと言って悪いところが見当たらない、“いい映画”だったと思います。実話がベースであり、家族愛を描いているという点からも、素直な感動を得られる内容に仕上がっています。逆に言えば、特に目立ってイイと思える点が少ない…少々無難すぎるかな?…と思われるかもしれませんが、それだけ誰もが安心して観られる映画…誰にでもおすすめ出来る映画だと思います。実は吾輩「ビューティフル・マインド」が大嫌い(幾ら実話がベースとはいえ、登場人物の殆どが“ウソ”などという胡散臭いのは、到底受け入れられなかった)だったので、観る前はかなり不安(だって「シンデレラマン」ってタイトルも、何か“モッサリ”した感じがするし…)でしたが、コレは良かったです。何よりハリウッド映画で、胸の奥が“ジ~ン”と来た(泣きはしませんでしたが)のは、ホント久しぶりだったような気がします。

 ボクシングのシーンも、時代設定を反映した“拳と拳の打合い”というシンプルな、それでいて迫力を感じさせる映像がよかったです。昨今の“CG満載”、“漫画のような筋肉”を見慣れてしまった目には単純な“殴りあい”とも言える古き良き時代のボクシングは、新鮮に映りました。

 しかし、家族愛を描いた映画のPRに来日しておきながら、帰国直後にスピード離婚を発表したレネー(この映画では、こう表記されてます)は、一体何考えておられるのでしょうね?

 「シンデレラマン」は、ただいま全国絶賛公開中です。決して派手な映画ではありませんが、“いい映画”です。これからのシーズンにピッタリのような気がします。是非映画館でご覧ください。
by mori2fm | 2005-10-03 01:17 | 映画評 外国映画 サ行

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 実は昨日も、エントリしかけてたんですよ。「スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐」(20世紀FOX)。で、半分ほど書いたところでご近所に落雷があったようで、一瞬停電!パソコンの電源がオチちゃいまして、書いてたの全部パ~(泣)。『ひょっとすると、これはダークサイドの崇りか(笑)?』などと勝手なことを思いながら、ふて寝しちまいましたので、本日仕切り直し!


 共和国と分離主義者達との戦闘は、日を追うごとに激しさを増していた。そんな最中、分離主義者のグリーバス将軍が、パルパティーン最高議長(イアン・マクダーミド)を拉致する事件が発生。救出に向かったオビ=ワン(ユアン・マクレガー)とアナキン(ヘイデン・クリステンセン)の前に“ダーク・ティラナス”ことドゥークー伯爵(クリストファー・リー)が立ち塞がる。激闘の末、伯爵を倒したアナキン達は、パルパティーンを救出して惑星コルサントへ帰還する。出迎えたパドメ(ナタリー・ポートマン)は、妊娠したことをアナキンに告げる。その日以来、パドメが出産で死んでしまう夢を見るようになるアナキン。母の死と同様に、その夢が現実になることを恐れるアナキンに、パルパティーンが囁く『パドメの命を救えるのは、ダークサイド(暗黒面)の力しかない』と…。


 前作「エピソード2」を観終ったときに、「エピソード3」に対してかなり不安でした。『結末のわかっている映画を、果たして喜んで観に行く奴がいるだろうか?』『しかも、何をどうガンバっても“ハッピーエンド”は有り得ない訳だし』『それよりも何よりも、この映画(「エピソード2」)みたいな“ロー・テンション(当時、吾輩はそう感じておりました)”のまま「エピソード3」に突入されたら、堪らんな~』etc.etc…。しかし!それらはまったくの杞憂に過ぎませんでした。ルーカス様、ごめんなさい!シロウトが生意気申しまして…。あなたは偉大でした!目からウロコが落ちました。
 オープニングの宇宙空間での戦闘シーンから、もお飛ばす飛ばす!初っぱなから全開で、吾輩は“ぐいぐい”スクリーンに引き込まれていきました。結果(アナキンがダース・ベイダーになっちゃう)の見えている物語も、そこへ至るまでのストーリー・設定がよく練りこまれており、更には「エピソード4」へキチンと繋がるように作られている点には、思わず『ほ~』と身を乗り出して見入ってしまいました。アナキンはどんどんワルくなっていくし、パルパティーンは本性剥き出しやし、オビ=ワンはそんなに強くないし…(笑)。そして、何より感動的(!?)だったダース・ベイダー誕生のシーン。あの黒のスーツとヘルメットでの立ち姿を見た瞬間、吾輩は理解しました『別に“ハッピーエンド”じゃなくてもイイんだ。観客は、この“悪の権化”が誕生するシーンが観たかったんや!』と…。もおハラハラドキドキの連続で、約2時間20分この重くて、クラ~い話をタップリ堪能させていただきました。

 はい、もおこれで充分です。お腹イッパイです(笑)。ルーカスも『これで終わり』と言っておりますが、噂のあった“7~9のエピソード”も、あったとしても作らなくてイイです。いまのこの充実感で、「スター・ウォーズ」を締めくくらせてください。間違いなく、この夏1番!!でございますよ。

 
 「スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐」は、ただいま全国絶好調上映中です。四半世紀にも及ぶ一つの“歴史”の終焉を、映画館で是非目撃してください!
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by mori2fm | 2005-07-15 02:09 | 映画評 外国映画 サ行

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 これまで“正義の味方”のイメージが強かったウィル・スミス。今回は、いままでと少し違うものを救っています。それはモテナイ君「最後の恋のはじめ方」(ソニー・ピクチャーズ)。でも、カッコよく決めているウィル・スミスも、実は“恋する男”だったのでした…。


 アレックス=“ヒッチ”(ウィル・スミス)は、ニューヨークに住む通称“デート・ドクター”。モテナイ男からの依頼に、彼なりの秘策を授けて意中の女性とカップルに…これまで何人もの男を幸福に導いてきた、プロの“恋愛コンサルタント”だ。今回も、自分が勤める会社で財産を管理しているリッチなセレブのアレグラ(アンバー・ヴァレッタ)に、無謀な想いを抱いたサエない会計士アルバート(ケヴィン・ジェームズ)からの依頼を受け、如何にして高嶺の花を口説き落とすかを伝授していた。そんな或る日ヒッチはサラ(エヴァ・メンデス)というタブロイト紙の記者と出会う。何度かデートを重ねるうちに、互いに惹かれていく2人。これまでサラは『恋愛より仕事!』だったが、ヒッチとの出会いで確実に彼女の中の何かが変化していた。仕事でアレグラのスクープを追っていたサラは、アルバートとアレグラの関係のウラに“デート・ドクター”の存在を確信する。そして、親友のケイシー(ジュリー・アン・エメリー)が男にヒドイ目に遭わされたことにも“デート・ドクター”が関係していると勘違いしたサラは、彼の正体を紙面で暴露しようと取材を始める。“デート・ドクター”=ヒッチ ということを知らないまま…。


 『もてる為のノウハウを伝授』ってのが、実は『こうしたから、俺はもてなかった。だからこれはやっちゃいけない』という“反面教師”的なことが原点だった…ていうのが、面白かったですね。ヒッチは、クールにカッコよく決めているように見えるんですが、その実、彼こそが本当の意味で恋愛に奥手…恋することに正面から向き合えていない…という設定が、男(ええ、特にモテナイ…吾輩もですわ)にとって非常に共感を伴って観ることができました。特にヒッチがサラの誤解を解こうと、お見合いパーティーの席上で、男の心情を熱っぽく赤裸々に語るシーンでは、思わず座席から身を乗り出し、いつの間にか拳を握りしめ『そうだ、そのとおりだ。ガンバレ!ヒッチ!!』と心の中で叫んじゃってました。そう、男ってのは女性以上に恋愛に不器用な生き物なんですよ!!

 
 ただこの映画、吾輩的にはヒロインのエヴァ・メンデスに、さほど魅力を感じられなかったことが、マイナスだったかと思います。何かね~、そんなにキュートに思えなかったんですよね。ドッチかって言うと、ゴツクて男っぽくなかったですか?日本でいうなら江角マキコに、イメージがダブって見えたのですが…こんなの吾輩だけでしょうか?

 でも、ストーリーがとってもキュートでしたので、先日紹介した映画とは逆に(笑)、デートムービーとしてとってもおすすめしちゃいます。観終わって、スッゴくハッピ~になれますよ!

 「最後の恋のはじめ方」は、ただいま絶賛公開中です!あ、特につきあい始めたばかりのカップルには、超おすすめです!是非、映画館でハッピーデートを!!
by mori2fm | 2005-06-15 16:29 | 映画評 外国映画 サ行

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 シドニー・ポラック監督作品って、随分久し振りのような気がしますが、いつ以来でしょう?実は吾輩結構好きだったりします。おまけに今回は2人のオスカー俳優、ニコール・キッドマンショーン・ペンの共演!「ザ・インタープリター」(UIP)。もっと盛り上がっていい筈なのに、何だこの映画を取り巻く空気の地味さは!公開4週目にして、早いところでは打ち切られるみたいです。何故なんだ~?

 
 国連本部で、通訳として働くシルヴィア(ニコール・キッドマン)は、忘れ物を取りに戻った際、誰もいない筈の本会議場で、ヘッドホン越しにささやく声を聞いてしまう。その内容は数日後、国連で演説を行なうアフリカ・マトボのズワーニ大統領暗殺計画だった。追っ手を振り切り、何とか現場から逃れるシルヴィア。しかし、それ以後身の危険を感じるようになった彼女は、事の次第を国連上層部に告白。国連は、要人保護の“シークレットサービス”に暗殺計画を通報する。通報を受けてやって来たケラー捜査官(ショーン・ペン)はシルヴィアの話を聞き、彼女が何かを隠していると確信。『危険が迫っているから、守ってほしい』と嘆願するシルヴィアに、『我々の仕事は暗殺の阻止で、君の警護ではない』と言い放つケラー。果たして、シルヴィアの秘密とは?そして暗殺計画は阻止できるのだろうか…?


 この映画、史上初めて国連本部内での撮影が許可された正に歴史的な作品なのです。ストーリーもなかなか凝ってるし、テンポもいい。主演2人も気合の入った演技を見せてくれます(シドニー・ポラック自身が出演してるのは、ご愛嬌ってことで…)。なのに、いまひとつ盛り上がらないんですよね~。何でやろうか?
 多分、ストーリー凝りすぎちゃったのかも知れません。シルヴィアが計画を聞いて命を狙われる…ってだけの方が、単純で万人受けしたかも。彼女に秘密を(しかもかなり特殊な)持たせた時点で、サスペンスとしては少々『ありえね~』方向へ話が進んでしまった気がします。
 作中、ケラーが上司に『CIA、FBIも総動員して、絶対に暗殺を阻止せよ』と言われます。その割にシルヴィアを24時間警護(どっちかって言うと“監視”かな)するのも、最後に大統領を警護してるのも、ケラー達だし規模でっかいのに、結局使われてる人間て、極わずかな人数だけなんよね。チョット人使い、荒すぎゃ~せん(笑)?

 ニコール・キッドマンとショーン・ペンの絡むシーンで、片方が話し終わるとカメラがすぐ切り替わって、もう片一方を写す。やたらとこれが多かったんですが、これも何でやろ?一説には『仲が悪いから』と誰かが言ってましたがホントかな?そんなんやったら、出なけりゃいいのに…。

 「ザ・インタープリター」は、ただいま全国公開中です。オスカー俳優2人の、熱のこもった共演をあなたも映画館でお見逃しなく!
by mori2fm | 2005-06-11 08:16 | 映画評 外国映画 サ行

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 ホラー映画以外でのリメイクってのが、何か嬉しい「Shall we Dance?」(ギャガ・ヒューマックス)。観る前から、何かウキウキしてましたよ。モチロン始まってからも…。

 
 ジョン(リチャード・ギア)は遺言書作成専門の弁護士。デパートで働くキャリアウーマンの妻、ビヴァリー(スーザン・サランドン)と2人の子供に囲まれ、幸福に暮らしていた。或る日、仕事帰りの電車の中から外を眺めていたジョンは、社交ダンス教室の窓辺に物憂げにたたずむ女性(ジェニファー・ロペス)に気付く。『彼女はなぜ、あんなに寂しそうなんだろう?』そう考えた次の瞬間、ジョンは説明の出来ない衝動に突き動かされ、電車を途中下車すると、あろうことかダンス教室に足を踏み入れてしまう。こうして、ひょんな行き掛りからジョンは、毎週水曜の仕事帰りに誰にも内緒で、ダンス教室へ通うことになってしまう。一方、そんな夫の不審な行動に疑問を抱いたビヴァリーは、探偵(リチャード・ジェンキンス)にジョンの素行調査を依頼する…。

 何か観ていて、とっても幸せになれる映画だな~、と思いました。登場するキャラクターがみんな、人には言えない何かを抱えながら、日々を一生懸命楽しく生きているっていうのが、観ていてとても心地よく感じられました。キャストでは、特にオリジナル(日本)版で、竹中直人が演じていた役柄を演じたスタンリー・トゥッチが最高!社交ダンスをしていることがオフィスでバレてしまい、職場の同僚たちからバカにされた時のあの返し技は、日本版では見られない痛快モノです。実はこれまでオリジナル版を、ちゃんと観た事のないままにこのハリウッド版を観てしまいましたが、充分楽しめました。監督がピーター・チェルソムと聞いて、安心していた(吾輩、この監督の前作「セレンディピティ」が大好き!)のですが、その期待に見事応えてくれています。

 で、これを観た後、改めてオリジナル版を観てみました。なるほど確かにこのハリウッド版、オリジナルに非常に近い設定で作られていますね。オリジナルの良い所と、アメリカ的なシチュエーションが上手に融合されたと言えるでしょう。但しキャラ設定では、オリジナル版で役所広司が演じる主人公は、幸せなんだけど、マイホームのローンを抱え、金銭的な余裕はさほど無くダンスのレッスン料の金額を聞いて、ちょっとビビッてしまう…というような設定でした。一方ハリウッド版のリチャード・ギアは、仕事の上でもある一定の成功を収め、キャリアウーマンの妻共々金銭的にも余裕のある生活をしています。それが端的に表れているのが、ラスト近くで出てくるマイカーを洗車しているシーン。役所広司が洗車しているのは、国産の軽自動車。コレに対してリチャード・ギアが洗っているのは、BMWの4駆…。この違いが、作品のテイストの違いとなって表れているような感じがしました。即ち、オリジナルが少々悲哀を感じさせる作りになっているのに対して、ハリウッド版は非常に明るく、軽く作られている…そんな印象を持ちました。ただ、どちらもそれぞれにイイ映画に仕上がっています。こんなリメイクなら大歓迎です。

 ところで、リチャード・ギアは相変わらず、若々しいですね。共演のスタンリー・トゥィチや、リチャード・ジェンキンスの方が実年齢ではギアより若い(!?)んですが、とてもそんな風には見えません。同じ男として、ああいう歳のとり方をしてみたいモンです(絶対ムリ!)。

 「Shall we Dance?」は、ただいま絶賛公開中!前に書きましたが映画館で是非、リチャード・ギアの書割り看板とワルツをどうぞ(笑)!
by mori2fm | 2005-05-13 02:29 | 映画評 外国映画 サ行