カテゴリ:映画評 日本映画 は行( 22 )

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 昨日、たまたま留守番しておりましたところチャイムが鳴りまして、『誰かいな?』と思いながら玄関のドアを開けますと、そこには30歳くらいの男が立っておりまして吾輩を見るなり『あ、息子さん?Y売新聞なんですけど…』などとヌカしやがった。チョット待て!そりゃあ若く見られる方が、オッサンに見られるよりはイイとは思うぞ。思うけどしか~し、来月の14日が来たら吾輩は38歳になるんやぞ!これでも一応、娘が1人いる世帯主やぞ!それを言うに事欠いて『息子さん?』だと~?!もおね、2秒で叩き出してやりましたよ(ドア閉めただけなんですが…笑)。でね、何の脈略もないかも知れませんが、この映画「FLY,DADDY,FLY」(東映)も戦う世帯主の映画なんですよね。堤 真一演じるごく普通のサラリーマンが、家族という大切なものを取り戻すために戦う姿を描いています。がんばろう!日本の親父達(あ、俺もか…)!!


 ごく平凡なサラリーマン鈴木 一(堤 真一)。夏の或る日、彼の一人娘・遥(星井七瀬)が殴られて大怪我をし、病院へ運ばれる。殴った相手は石原勇輔(須藤元気)という高校生。有力政治家を父に持つ彼は、インターハイを連覇中のボクサーでもあった。金で解決しようとする石原達に業を煮やした一は、刺し違える覚悟で単身石原の高校へ乗り込む。しかし、乗り込む高校を間違えた挙句、そこに現れた在日朝鮮人の朴舜臣〈パク・スンシン〉(岡田准一)に秒殺されてしまう。気が付いた一に高校生たちは『警察に行くか、このまま忘れるか、スンシンから戦い方を学んで、石原と戦うか』と問いかける。娘の信頼を取り戻すため、一はスンシンから特訓を受けることを決意。こうして、“おっさん”鈴木さんと“高校生”スンシンの、熱い熱い夏が始まった…。


 キャストの殆どが“男”。どっちかって言うと“格闘技系”に分類され、しかも季節はモロに“夏”…。このシチュエーションでもちっとも暑苦しくなく、むしろ清々しい気分で観ることができました。最初はまったくスンシンに相手にされない鈴木さんが、意地と信念で特訓を耐え抜き鍛えられていく姿は、同じく“中年”の域に達している吾輩から見ると感動的でさえありました。
 堤 真一さんは見た目だけでなく、2枚目から今作のような3枚目(?)までキチンと演じ分けが出来る確かな演技力を持っておられますね。ただ最初の方の“走ることさえ儘ならない鈴木さん”の姿は、見た目が結構カッコいいので、チョットわざとらしく感じられましたけど…(笑)。
 あと、岡田クンはいいですね。…世の中をどこか斜めから見ているようでいて、本当は真っ直ぐに前を見つめている…彼の本作の演技では、目つきがとても気になりました。昔V6がデビューしたての頃に、テレビで彼を見た時には『関西弁を喋る、変な奴やな~。一番地味っぽいし…』などと思っていたのですが、いまや彼がV6一の出世頭ですよね。いや~、世の中わからんモンです…。

 映画では、高校生の娘が傷つけられて、親父が戦うことになりますが、吾輩も娘(もうすぐ3歳!)を持つ親として『果たして、俺にはここまでのことができるだろうか?』と、自分に照らし合わせながら観てしまいました。そんなに腕力には自信はありませんので、やはり普段から鍛えておかないとダメですかね~。と言う以前に、吾輩が会社1ヵ月も休んだら間違いなく“クビ”だよ~ん(笑)。


 「FLY,DADDY,FLY」は、ただいま全国公開中です。中年親父のひと夏の一撃を、あなたも是非映画館で!
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by mori2fm | 2005-07-23 12:44 | 映画評 日本映画 は行

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 『何かストーリー、全然わからんかったわ!』←これ観終わったあとに、映画館出口周辺で遭遇した、オバちゃんの集団客から発せられたお言葉でございます。言わずと知れた宮崎 駿監督最新作、やっと動いた(笑)!「ハウルの動く城」(東宝)噂に違わず素晴しい絵(アニメーション)、私の好きなチョット昔のジブリ作品のテイストも程よく散りばめられていて、なかなかよかったと思うのですが…。やっぱり難解!

 18歳のソフィーは、父親が遺した帽子屋を継いで暮らしていた。或る日妹に会うために街へ出たソフィーは、兵隊に絡まれているところを魔法使いハウルに助けられる。そして誰かに追われていたハウルと共に、その場から逃げ出すことに成功する。その夜、ソフィーの帽子屋に“荒地の魔女”がやって来る。実は昼間ハウルを追っていたのは彼女で、その時に一緒にいたソフィーを追ってきたのだ。そしてソフィーは魔女に呪いを掛けられ、90歳の老婆の姿にされてしまう。『この姿ではここにはいられない…』と考えたソフィーは、家を出て荒地へと向かう。そこで“ハウルの動く城”に遭遇したソフィーは、自称“掃除係”として、この城で暮らすことに…。

 物語前半は非常に面白く、前述したように「魔女の宅急便」「紅の豚」に通ずるテイストが感じられ、何か懐かしいような気分で若干“ほっこり”しながら観ておりました。ところが最初から、チョコチョコと散見していた(ストーリーを構成する要素としての)“ダークな部分”が、ある時点(具体的に言うと、“城”が引っ越した辺りから)を境に一気に噴出しはじめ、テイストはすっかり「もののけ姫」状態に…。“反戦”というテーマを全面に押し出しながら、物語の風呂敷をそこから思いっきり広げるだけ広げておいて、一気に凄まじい勢いで話をまとめあげ…そして最後は“チャンチャン!”でございます(笑)。『そりゃナンボ何でも強引すぎるなあ…』と観ていて思わず呟いてしまいました。冒頭に書いたオバチャンのようなお客さんは恐らく他にもたくさんおられたことだと思います。こんなこと書いている私も『じゃあ、100%理解できているか?』と問われると、実は『?』でございまして…。そういう意味で大人が観ても難しいこの作品を、お子様がご覧になったら果たしてどう思われるのか?とても興味が湧きます。だってわからんでしょう?絶対!
 でも、何度も書いておりますが“チョット昔のジブリのテイスト”が復活していたのは嬉しい限りです。20世紀初頭ころのヨーロッパをイメージした世界で繰り広げられるストーリーは、ここのところ続いていた(「もののけ姫」~「千と千尋の神隠し」)、“おどろおどろしい世界”よりも観ていて遥かに心が引き込まれました。それだけに途中から物語が腰砕け気味(私にはそう感じられてならないのです)になってしまったのは、本当に残念でなりません。

 さて、散々物議を醸したキャスティングについてですが、倍賞千恵子美輪明宏…。どちらも素晴らしいです!声だけの演技ですが、その声に聞こえてくる以上の“厚み、奥行き”が感じられ、これこそ正に“演技”だなあと思いました。『倍賞さんが18歳の少女の声を演る』と聞いたときは正直『はあ?』と思いましたが、実際に観てみると特に違和感も無く、むしろ楽しんで聞いていられました。で、問題の“ハウル=キムタク”でございますが…、結論から言うとよくガンバっていたと思います。観る前にこちらが想像していたほど破綻していなかったし、ジブリ作品にしては貴重な“イケメン主役キャラ”を彼なりにこなして演じていたと思います。んが!それ以上のモノが感じられなかったんですよ!そう『この役はキムタクでないとダメ!』といった感じがしない!『なぜキムタクなの?』これなら別に他の俳優…もっと言えば本職の声優さんが演じていてもよかったんじゃない?と思えてしまうわけですよ。ま、もっとも声優初(?)チャレンジにしては上出来だったと思いますが、これが脇役ならともかく何せ“ジブリ映画の主役”な訳ですから…。そう言った意味ではやはり少々役不足であった荷が重かった感は否めないと思います。

 何だかんだいっても、相変わらず美しい映像には心を奪われます。映画館でジブリの作品を観るたびに『ああ、ジブリのアニメはやっぱり一級品だなあ。こんなのが普通に観られるなんて…日本に生まれて幸せだなあ!』と感じてしまうのは私だけでしょうか?!

 「ハウルの動く城」はただ今、記録更新しながら絶賛公開中!絵だけじゃない、声だけじゃない、ストーリーだけじゃない。あらゆる要素が複雑に絡み合った作品です。さあ、皆様!気合入れて映画館へ!!


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by mori2fm | 2004-12-10 00:13 | 映画評 日本映画 は行