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[抱きしめたい‐真実の物語‐] ブログ村キーワード
 実話を基にした感動の物語。「抱きしめたい -真実の物語-」(東宝)。ただの“泣かせてやろう映画”にはない、実話ならではの説得力が感じられる1本です。


 北海道網走。タクシー運転手の雅己(錦戸亮)は、所属するバスケットチームの練習場である市民体育館で、コートのWブッキングをめぐって対立する車イスの女性・つかさ(北川景子)と出会う。つかさは高校時代に壮絶な交通事故に遭い、昏睡状態から奇跡の生還を遂げたのだが、左半身のマヒと“高次脳機能障害”による『新しいことが憶えられない』という記憶の障害を抱えていた。そんな障害に負けない、凛とした美しさを持つつかさに雅己は急速に惹かれていく。2人は交際し、やがて雅己は結婚を視野に入れた真剣な想いをつかさにぶつけていく。しかし雅己の父(國村隼)や、つかさの母(風吹ジュン)は2人の結婚に猛反対する…。

 
 ほとんど予備知識のないままに『チョット哀しいくらいのラブストーリーなんかな?』てな思いで見に行ったんですが、何とガッツリ実話だったんですね。しかもかなりの悲恋物…。見て驚きました『こんなに悲しい話が現実にあったのか?』と。だとしたら、神様ってのはホントに残酷な奴なんだなと言わざるをえんですわ。“不幸”ってのはここまで同じところに重なるモンか?やりきれんじゃないか?って、当事者でもない吾輩が、行き場所の無い憤りを抱え込んでしまいましたよ。
 そもそもこの映画は「記憶障害の花嫁」というHBC制作のドキュメンタリーをベースに作られていて、つかささんと雅己さんに降り懸かる過酷な運命はホントに実話なわけです。で、ただ見ていた吾輩が先ほどグダグダ『悲しい』なんて書きましたが、当の本人であるつかささんや、雅己さんは悲しかったでしょう、つらかったでしょう。それでも懸命に明るく前向きに短い…本当に短い時間を一生懸命に生きられたんだなあと、映画を見て感じました。『悲しい』の一言で括ってしまうと、人の思いってのはものすごく単純でちっぽけなモノになってしまうような気がするのですが、この映画の主人公である2人は、そんな『悲しい』気持ちよりも『生きている!』ということを素直に…本当に素直に感じて2人のかけがえのない日々を過ごされたんだと思います。≪ネタバレ!≫になっちゃいますが(最後は実話の通りです)、ラストは非常に悲しくて残酷な結末です。ここまで悲しいラストを、ここ最近の映画で見たことはなかったと思います。ご主人(雅己さん)の胸中はホントに張り裂けんばかりだったと思います。理屈じゃなく、ホントに『悲しい』んです。でもこの映画、最後に希望が描かれています。つかささんも、どんなに無念だったかと思われます。でも『一生懸命に生きていく』っていうことの希望が最後に淡々とではありますが、キチンと描かれています。これは実在の雅己さんや亡くなったつかささんの思いの集大成なんじゃないかな?と吾輩は感じました。ただの“泣かせてやろう映画”ではない、悲しい…、悲しすぎるけど希望を描いている。そんな素晴らしい映画になっています。
 
 この映画を撮ったのは、「黄泉がえり」塩田明彦 監督。何とあの「どろろ」以来7年ぶりの長編映画なんだそうです(そんなに撮ってなかったのね…、っていうか「どろろ」からもお7年も経つの?!)。一生懸命に生きた実在の若い命の物語を、網走の寒く冷たく…でも美しいロケーションをバックに、淡々と感動的に撮り上げています。そして主演の2人(錦戸クン、北川さん)は、この儚くも一生懸命に生きた命の物語を、本当に体当たりで瑞々しく演じています。お世辞ではなく、オッサン本当に感動させられました。あと脇を固めるベテラン陣(國村さん、風吹さん、角替さん)も非常にイイ芝居を魅せてくれます。特筆すべきは雅己さんの職場の先輩役を演じた上地雄輔吾輩今まで彼の良さがまったくわからなかったのですが、今回は非常にイイです!ともすれば悲しくなりすぎる話に、絶妙のコメディリリーフとして活きてます。あ、ホントにイイです今回(エラそうでごめんなさいm(_ _)m)。

 
 「抱きしめたい -真実の物語-」は、2月1日(土)~ 全国ロードショーです。儚くも懸命に生きた若い命の物語を、あなたも是非!映画館でご覧ください。


~追記~
 エンドロールで流れる安室チャンが歌う主題歌も、何かグッときます。この映画、演出・キャストなど全てがイイ感じにハマっていますよ。


抱きしめたい-真実の物語-@ぴあ映画生活


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by mori2fm | 2014-01-15 23:00 | 映画評 日本映画 た行